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カフーを待ちわびて
カテゴリ: 原田マハ / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

幸は、誰でもない。
幸だったんだ。


第七十二回。
原田マハの『カフーを待ちわびて』
第1回日本ラブストーリー大賞受賞作

タイトルは前から知っていて、少し気になっていた。
今回知人にお勧めされて呼んでみたのだが、これは良い小説に出会えた。

序盤は、ありがちな話だな、と思った。
沖縄の風景の描写や文章力はしっかりしているとは思ったが。
明青(あきお)とカフー、そして幸の歩く風景が簡単に想像できた。
だから、安定はしているけどどこにでも転がってる普通のラブストーリーかと感じた。
それもありふれたボーイミーツガールの(ボーイでもなければガールでもないが、マンミーツウーマンか)

だが、読み進めるうちに、不器用にしか生きられない明青に、謎めいているがおてんばな幸にたいして、好感を覚えるようになる。
そして、自然と優しい気もちになっている自分に気づく。
凄くあったかい小説だ。

しかし物語は終盤で、一気にその姿を変える。
残酷な真実と哀しい嘘。
今回はネタバレしたくないので詳しくは語らないが、衝撃だった。

そして、ラスト。
あの終わり方がベストなのはわかる、凄くわかる。
それでもその先が読みたいと思ってしまう。
しかしその先は読者の想像に委ねられているのだ。
だったらせめて幸せな結末を信じよう。

是非、読んで欲しいと思う。
こんなにあったかい小説はなかなかない。

久しぶりに良作に巡り会えた。
まあ最近は読書量が大分減っているのだが。


評価:AA+


カフーを待ちわびて (宝島社文庫)カフーを待ちわびて (宝島社文庫)
(2008/05/12)
原田マハ

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Edit / 2010.06.08 / Comment: 1 / TrackBack: 0 / PageTop↑
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gaker

Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
もう家に本を置く場所がありません。

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2008 11/13(木)開設

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