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向日葵の咲かない夏
カテゴリ: 道尾秀介 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

「僕、物語を終わらせたくなったんだ」


第六十七回。
道尾秀介の『向日葵の咲かない夏』

この小説は、すごい。
去年話題になっていたことは知っていたが、読んでみて理解した。
本当にすごい。

内容としては、終業式の日に欠席したS君に届けものをするために僕――ミチオはS君の家を訪れた。そしてそこでS君の首つり死体を見つける。しかもS君の死体は、先生に知らせに行った間に忽然と消えてしまった。そして一週間後、S君は蜘蛛へと生まれ変わって僕の前に現れこう言った。「僕は殺されたんだ」

S君曰く、犯人は担任の岩村先生だという。
そこでミチオと妹のミカとS君で、岩村先生を尾行し、家に侵入することに成功する。
そして、そこで岩村先生の意外な、(状況から考えればある意味当たり前といってもいい)性癖も明らかになる。

違和感は最初から付きまとっていた。
なぜ母親はミチオにあそこまでつらく当たるのか。
なぜミカをあそこまで溺愛するのか。
なぜ父親はそれを止めないのか。
妹が四歳の誕生日を前に死んでしまうことは最初に明かすのはなぜなのか。

これらの謎は、この物語の核ともなっている「ある前提」に疑いの目を向けた時にすべて氷解する。
わたしは最後まで気づかなかった。

そして読み終わった後のこの後味の悪さ。
ミチオは結局S君の事件を終わらせることはできても自身の物語を終わらせることはできなかったということか。
そしてミチオの両親は、ミチオを助けて火事で死に、何かに生まれ変わってミチオとともにいるということなのだろう。

凄い小説であることは間違いない。
だが非常に不快感をもたらす小説だった。
だが、ページをめくる手が止まらなかったのも事実だ。
これは評価が難しいな。
人によって合う合わないが激しく出ると思う。
それでもぜひ読んでいただきたい。
真相が明かされたときにくる衝撃とこの不快感。
これは読んでみないとわからない。



評価:AA

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)
(2008/07/29)
道尾 秀介

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Edit / 2010.03.31 / Comment: 6 / TrackBack: 3 / PageTop↑
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gaker

Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
もう家に本を置く場所がありません。

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2008 11/13(木)開設

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