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イン・ザ・プール
カテゴリ: 奥田英朗 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

第六十四回。
奥田英朗の『イン・ザ・プール』

近況報告だけしてまた失踪するのもアレなので、リハビリがてら書きます。
ちゃんと感想を書くのは本当に久しぶり。

精神科医、伊良部シリーズの第一作になるのだろうか。
読もう読もうとは思いつつ、読んでいなかった作品の一つだ。
伊良部という名前と、精神科医という肩書から、理系の変わり者なインテリをなんとはなしに想像していた。
森博嗣のS&Mシリーズの犀川創平や、東野圭吾のガリレオシリーズの湯川学のような、だ。
しかし、伊良部総合病院の地下にある、神経科で患者を待ち構えているのは、甲高い声の色白で太った、注射フェチのマザコン男である。
予想通りだったのは変わり者という一点だけだった。

さて内容だが、奥田英朗ということで、やはり安心して読める。
一癖も二癖もある患者たちが、さらに癖のある伊良部のもとを訪ねる形式の連作短編となっている。
プール依存症、陰茎強直症、自意識過剰の妄想壁、携帯依存症に、強迫神経症とかなりの粒ぞろい(笑)。
ちなみに看護婦は露出狂だ。

伊良部の施す治療もとても治療とは思えないモノばかりだ。
その割には患者たちはちゃんと症状が改善されているのだが。
ただ、続けて読んでいけばこれが、ちゃんと「治療」であることがわかってくる。
伊良部は患者と同じ症状になることで、患者に自覚を持たせるという感じか。
意図的にやってるのか若干怪しいが、まあ、たぶん、ちゃんと考えているのであろう。
さすがに陰茎強直症までは同じ症状になるというわけじゃなかったが(笑)

さて、登場する患者たちだが、そのほとんどの症状に心当たりがあるというかなんというか。
いや、別に私が鬱気味だというアピールをしたいわけではない。
何かに入れ込みすぎてしまったり、人に怒ることができなかったり、なんとなく視線を感じたり、仲間外れが怖かったり、心配しだすと止まらなくなったり、なんだか他人事の気がしないのは私だけではないと思う。
正気と狂気のライン、正常と異常の境なんてのは案外我々のすぐそばにあるということだろう。




評価:A



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(2006/03/10)
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2008 11/13(木)開設

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