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四畳半神話体系
カテゴリ: 森見登美彦 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

「ぎょええええ」と明石さんがマンガのような悲鳴を上げた。 


第六十一回。
森見登美彦の「四畳半神話体系」

いや~、面白かった。
森見節満載で、読んでいて楽しい。
樋口師匠と羽貫さんのキャラがいい味出してる。
というかだ、登場人物全員がどいつもこいつも魅力的だ。

話の筋としては『太陽の塔』とそんなに変わらない。
京都の冴えない男子大学生の「私」が、周囲の変人に振り回されながら、黒髪の乙女とお近づきになる話だ。
ただ少し仕掛けがある。
全四話からなるこの話は、一話ごとに大学入学時の「私」が異なる選択をした並行世界の話となっている。
いわゆるパラレルワールドものだ。
しかし、悲しいことに(結末から考えればあるいは喜ばしいことに)、「私」の過ごす大学生活はどの選択肢でも大差ない。
思い描く理想の「薔薇色のキャンパスライフ」とは程遠い。
どのパターンでも怪人小津と巡り合い、小津は「私」を全力で駄目にする。
その結果「私」の生活は男汁にあふれ、最後はハッピーエンドだし、小津は骨を折る。
ただ、個人的には非常に充実した大学生活だと思うのだけどね。
結局黒髪の乙女、明石さんとはお近づきになれてしまうわけだし。
そして、その先をけして書こうとしないのがまた心憎い。
でも本当はその続きが知りたい。すごく知りたい。切実に知りたい。

この並行世界は、それぞれが微妙に影響し合っている。
おもにぬいぐるみのクマ「モチグマ」と、蛾だろうか。
こういう演出も好みだ。

二話目の「四畳半自虐的代理代理戦争」が一番好きだ。
なぜなら明石さんの出番が一番多いからだ。
歯に衣着せぬ明石さんは痛快で、そして可愛い。
ただ、彼女は「私」の好みからは若干外れているようだ。
「私」の好みは「もっと何かこう、ふはふはして、繊細微妙で夢のような、美しいものだけで頭がいっぱいな黒髪の乙女」だ。
『太陽の塔』の水尾さんは多分そっちだ。

ただでさえ『太陽の塔』と大差ない内容でしかもそれを四回繰り返すのだがそれでもなお面白いのだ。
素晴らしい。



評価:AA




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(2008/03/25)
森見 登美彦

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Edit / 2009.07.29 / Comment: 5 / TrackBack: 1 / PageTop↑
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Author:gaker
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2008 11/13(木)開設

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