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Separation―君が還る場所
カテゴリ: 市川拓司 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

 そう、とにかく、記憶の初めにあるのは、彼女のブラウスを透かして見えていた、下着のあざやかな白さだった。


第三十七回。
市川拓司の『Separation―君が還る場所』

この作者は以前に『そのときは彼によろしく』を読んだだけなのだが、はっきり言ってお気に入りだ。
映画化もされた、『いま、会いにいきます』が有名だろうか。
登場人物たちや文章も凄く繊細で、いい。
日常の中の非日常、少しSF的な仕掛けを好む作家のようだ。
『そのときは彼によろしく』もそうであったし、未読だが『いま、会いにいきます』もそうだと思う。
そして、『Separation―君が還る場所』は主人公の悟と、ある時を境に、若返っていく妻の裕子の物語だ。

この若返りというモチーフ自体は珍しいものではない。
確か、いま公開されている『ベンジャミン・バトン』という映画もそういった話だったと思う。
だけど、描き方がいいなあ、と思う。

裕子の若返りが進むにつれ、二人は孤立していく。
元々社交的なほうではないのだが、結婚式を挙げてくれた牧師夫妻以外と関わっていない。
作中で何度も言われるように二人は、二人だけの閉じた世界で生きている。
それは幸福なことなんだろうか。
不幸なことなんだろうか。
答えはわからないが、この二人すら、この完全に閉じた世界で生きていくことはできなかった。

非常に面白かったのだが、二人の特殊性故にだろうか、いわゆる普通の人々に対する視線が気になった。
あれは平凡を見下す視線だ。
凡俗の一人としては、やはり嫌味に感じてしまう。
まあ些細なことだが。

同じ作者の『VOICE』が気になる。
悟と裕子の高校時代の話らしい。
続編か?



評価:A+



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(2006/10)
市川 拓司

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Edit / 2009.02.11 / Comment: 2 / TrackBack: 0 / PageTop↑
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Author:gaker
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2008 11/13(木)開設

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