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東京物語
カテゴリ: 奥田英朗 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

いとしのエリーはいつまでもおかしそうに笑っていた。


第三十五回。
奥田英朗の『東京物語』

こういう、半生を振り返るような作品が好きだ。
振り返る思い出はいつだって楽しくて儚い。
だからこそ美しく映る。

上で述べたように、この小説は主人公の久雄の青春時代を描いた青春小説だ。
はっきりと明示されているわけではないが、久雄は恐らく著者、奥田英朗の分身だ。
プランナーやコピーライターは著者も経験した仕事のようで、そう考えればこれは自伝小説だともいえるのだろう。
どの程度が事実なのかは、著者のみぞ知るところか。

さて、内容だが、淡々としていて、ドラマティックな展開があるわけでもない。
一つ一つのエピソードのその後も説明されない。
投げっぱなしと言えば投げっぱなしだ。
だが面白い。
文章の上手さがあるんだろう。
読者をのめりこませる力がある。
大事件を描く小説も面白いが、それは必要不可欠なものではないと教えてくれる。
殺人事件も、心霊現象も、何もなくても、日常の範囲内の出来事でこんなに面白い小説は作れるのだ。

六つの章に分かれているが、時系列順には並んでいない。
社会人から始まり、浪人生、大学生、再び社会人、独立してフリーランス、バブル時代となっている。
大学生の時の話が一番好きだ。
素直になれずに強がってしまう女の子と鈍い久雄。
甘酸っぱすぎる。
まあ、一目惚れだって恋だと思うけどね。
先輩に片思いしながら、同回生の女の子に自分が惚れられていると自覚した途端、甘い気持ちになってしまう久雄は現金と言えば現金か。
が、まあ、男はそんなもんかとも思う。

他のエピソードも一つ一つが非常に質が高く、楽しんで読めた。
や~、良作だなあ。



評価:AA



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(2004/09)
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Edit / 2009.01.26 / Comment: 5 / TrackBack: 1 / PageTop↑
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Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
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2008 11/13(木)開設

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