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僕の好きな人が、よく眠れますように
カテゴリ: 中村航 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

 ――今溢れたのは、ビールの泡だけかしら。


第百七十五回
中村航の『僕の好きな人が、よく眠れますように』

東京の大学院で研究をしている僕。
ある日、北海道から一年限定でやってきた斉藤恵――めぐと僕は次第に距離を近づけていく。
しかし、めぐは旧姓田中の、人妻研究員だった。
近づいてはいけない二本のレールはどんどん近づいていく。
そして、僕とめぐの出す結論は。

いやあ、中村航はいいな。
今作で確信した。
文章の雰囲気が優しくて読みやすい。
そしてなんといってもタイトルがいい。
本屋で見かけたら絶対目がとまってしまうタイトルだと思う。

さて、内容だが、一言でいえば不倫ものである。
しかし、不倫という言葉から想像するようなどろどろの展開はない。
二人は、高校生のように純粋に恋をしているのだ。
そしてバカップルである。
読んでいて恥ずかしいくらいのバカップルである。
でもそれがいいんだなあ。
だが、めぐには夫がいて、そしてこのタイトルである。
なんとなく結末には想像がついていた。
だから読むのが楽しくもあり、切なくもあった。

木戸さんはいいキャラだなあ。
こういう目茶苦茶で不器用な人間は嫌いではない。
むしろ好きだ。
そしてたまに核心をついたようなことをいう。
どうやらほかの作品にも登場しているようだ。
ぜひ読まなくては。

チョイキャラではあるが僕の妹も好きである。
なかなかいいキャラをしている。
仲のいい兄弟姉妹というのはいいなあ。

どれだけバカップルでも、どれだけ爽やかでも、めぐには夫がいて、二人のやっていることは不倫である。
だから切ないのである。
二人とも悩み苦しむのである。
そして、それでも離れられないのだ。
ただ、一番かわいそうなのは、もちろんめぐの夫である。
しかも、物語には一切絡んでこないし、スキーが上手いこと以外は何の描写もない。
不倫物ならめぐの夫はキーパーソンのはずだが、そこはあえてバッサリカットしてある。
あくまで二人の関係にスポットを当てているのだ。

そして結末だが、おおむね予想した通りであった。
はっきりと描写されているわけではないが、白組は負けたし、僕は握手をしに行ったのだ。
つまりはそういうことなのだろう。
というか、ここで終わりとは。
続きが気になってしょうがない。
もやもやする、でもこれはいいもやもやだ。
ここで切るのが、一番美しい終わり方なのだろう。

いやあ面白かった。
切ない読後感だったなあ。
もう一冊買っているが、早いところ、文庫化している他の作品も集めてしまいたいところだ。
でも積読の山がな……。
積んでいるのは本当に本だけかしら。


評価:AA


僕の好きな人が、よく眠れますように (角川文庫)僕の好きな人が、よく眠れますように (角川文庫)
(2011/01/25)
中村 航

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Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
もう家に本を置く場所がありません。

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2008 11/13(木)開設

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