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虐殺器官
カテゴリ: 伊藤計劃 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

死者は誰も赦すことができない。


第百五十六回
伊藤計劃の『虐殺器官』

9・11後、徹底的な管理体制に移行し、先進国からテロが消えた代わりに、後進国での内戦や虐殺が急増していた。
そしてその虐殺の裏には、ジョン・ポールという謎の人物の存在があった。
虐殺を行う人物を暗殺する米軍機関の一員であるクラヴィス・シェパードらはジョン・ポールを追うこととなる。
その結果、大量殺戮を引き起こす、虐殺の器官の存在が明らかになっていく。

以前から読みたい読みたいと思っていたのだが、何となく手が出なかった作品だ。
ゼロ年代最高のフィクションとまで謳われる作品だ。
ハードルが上がり過ぎて手が出なかったのだ。
しかし、やっと読むことができた。
いや、凄い。
凄い面白い。

1ページ目からかなりショッキングな内容なのだが、主人公の一人称で綴られる文章は非常に淡々としている。
一人称にもかかわらず、およそ感情と呼べる物が抜け落ちてしまっているかのようだ。
なので、ジョン・ポールと対峙した時の主人公の感情的な様子に違和感を覚えた。
彼はこんなに感情的になれるのかと。
しかしまあ、淡々としているのに非常に引き込まれる。
何と言うか、文章としての完成度が非常に高い、とでも言えばいいのか。
とにかく、面白いのだ。

ジョン・ポールという人物像がいい。
彼は、絶望を見て、世界各地で虐殺の種をばらまきながら、しかし一切狂っていない。
その目的は金でも権力でもない。
純粋ですらあるのだ。
そして、主人公はジョン・ポールと真逆で同じ手段をとる。

主人公は罪を抱え、赦しを求める。
ルツィアという一人の女性に。

いやなんだろう。
上手く説明できないのだが、とにかく面白かった。
情緒的でありながら情緒を排除しているという感じか。

まあとにかく読んでいただきたい。
グロいところはグロいけど、淡々としているせいかあまり精神的にくる感じはない。
また後味が何ともいえないんだなあ。


評価:AA


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Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
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2008 11/13(木)開設

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