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定年ゴジラ
カテゴリ: 重松清 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

「違う。覚悟をしろと言ってるんだ。自分の陰で誰かが悔やんでるっていうことを絶対に忘れるな。今日はお父さん、賛成も反対も関係ない、それだけ、おまえに言いにきたんだ。」



第十八回。
重松清の連作短編集、『定年ゴジラ』
この人の作品は始めて読むけど、いいなあ。
まあ直木賞とってる人だし。

いやあ、切ないなあ。
仕事一筋に生きてきて、定年を迎えて、何をしたってどこか哀愁が漂ってしまう。
どこからどう見ても情けないおっさんなんだけど、かっこつけて見栄を張る。
ほほえましい、愛すべきおっさん達。
そんなおっさん達の物語。

主人公の山崎さんはかっこいいおっさんだ。
八割以上は、情けなく、みっともなく、それでいてプライドは高く内弁慶だ。
でもそんな山崎さんはそれぞれの短編の最後に、突然化ける。
あんなかっこいい台詞が、今までの情けないおっさんのどこから出てくるのだろう。
別に洒落てるわけでもなく、上手いこと言ってるわけでもない。
だが、とても真摯だ。
その真摯さは、自他共に認める真面目さから来ているものだ。
きっとそれは山崎さんの長所であり、しかし短所でもあるのだろう。
だが、みんな、奥さんも、娘達も、作者も、そして私も、そんな不器用な山崎さんが大好きなのだ。

脇を固める人物達も魅力的だ。
まず奥さん。
かっこいいなあ。
凄い頼りになる人。
個人的に好きなのは宮田助教授。
たいてい、この手の人は悪役として描かれることが多い。
だが、中々どうして魅力的な人だ。
厳しいけど筋の通った立派な大人。
こういう人をきちんと書くためには、自分もそうじゃないと無理なんじゃないかなと思う。

読んでいて、少し気になったことがある。
この作品は、話は繋がってるが、八つの短編で構成されているわけだ。
一冊を通して重要な部分として山崎さんの次女の万理が抱える問題がある。
一つ一つの短編で解決とはいかないものの、前進はしているはずなのだ。
だが話が終わるたびに何と言うか、リセットされているような。
いや、リセットは言い過ぎにしろ、あのやり取りの後にまだそんな感じなのか、と思ってしまう。
ただ、考えようによってはこれはリアルなのかもしれない。
人間はそう簡単には変わらない。
いい話を聞いて、感動した気になっても、時間がたてば元通りと言うのは良くあることだ。
果たして作者がそこまで考えていたのかはわからないが。



評価:A+



なぜかイタリック体にできない。
なんでだろう?


定年ゴジラ (講談社文庫)定年ゴジラ (講談社文庫)
(2001/02)
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Edit / 2008.12.20 / Comment: 1 / TrackBack: 0 / PageTop↑
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Author:gaker
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2008 11/13(木)開設

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