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図書館革命
カテゴリ: 有川浩 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

「大丈夫だ。お前はやれる」


第百三十一回
有川浩の『図書館革命』

突如発生した原発テロに、著作の内容が酷似しているとして、人気作家当麻蔵人の身柄を確保しようと良化隊が動く。
当麻を守るため、ジリ貧の図書隊は策を練る。
そして郁の発した思い付きから一発逆転の秘策を打つ。
しかし、その作戦中に堂上が被弾、重傷を負う。
堂上に任務を託された郁は当麻と共に西へ向かう。
郁は当麻を守りきれるのか。
そして恋の行方は一体どうなる!?

とうとう本編最終巻である。
色々とクライマックスだ。

前巻までは大物面をして、下手したら最後に立ちふさがるのではないかとすら思わせていた手塚慧が、あっさり柴崎に言い負かされてしまったのは少し拍子抜けだった。
というか柴崎が凄すぎるのか。

「飛びつくに決まってるわ、もちろん。歴史にあたしの名前が残るのよ、立場を代われるものなら代わりたいくらいだわ」

しかしその後はしっかり活躍して見せるのだから、手塚慧の手腕は確かなのだろう。
とはいえ完全に噛ませ犬となってしまったので、物語の本筋に絡んでくることはない。

柴崎といえば、手塚(弟)との関係がこの巻で大きく変化した。
そういう匂いはぷんぷんしていたけれど、やっぱりか。
いきなりの暴挙であったが、手塚も男だ、やられっぱなしではない。

「担保が足りない」

この時、体を固くする柴崎が、普通の女の子みたいでいい。
しかしその後、はっきりしない関係のまま終わってしまい、非常に二人の関係のその後が気になる。
正直、先の見えている郁と堂上より気になりながら読んでいた。
まあ柴崎と手塚も見えていると言えば見えているのだが。

さあ主人公の郁の恋にもとうとう決着がつく。
無理矢理唇を奪うのは、柴崎と一緒だ。
だがこっちのカップルはやや男の方が強い。
しかし相変わらず甘い。
そして今巻では堂上が積極的だ。
というより取り繕わなくなったと言うべきか。
自分の気持ちとどこかでしっかり向き合ったのだろう。
郁より先に覚悟ができている。
おかげでちょっとしたやり取りにニヤニヤしてしまう。
そして告白のシーンは、いや~、もうたまらんね。
この期に及んで堂上の気持ちに気付いていない郁の鈍さとか。
バカな子ほどかわいいってのは本当だ。

さて、本編も、表現の自由をめぐる戦いに、明るい未来が見えてきたところでとうとう終了だ。
郁と堂上の恋人期間や、柴崎と手塚の関係などまだまだみたい所が山積みなわけだが、そこら辺は外伝でカバーされるのだろうか。
特に柴崎と手塚。
気になるところだ。

巻末のショートストーリーは柴崎と手塚の話だ。
いや~、ちょっとたまらんな。
完全に柴崎に手玉に取られている手塚が微笑ましい。
そして酔っぱらった柴崎は何ともいえずカワイイただのオンナのコだ。
そして確信犯のキスマーク。
この二人いいな~。
最後までニヤニヤさせてくれた。

まだ外伝が残っているが、本編はここで幕。
ジェットコースターのように進む話にのめり込むように読んだ。
電車を乗り過ごしたのは久しぶりだ。
いや~、熱くもあり、ニヤニヤもさせてくれるいい作品だった。


評価:AAA


図書館革命 図書館戦争シリーズ4 (角川文庫)図書館革命 図書館戦争シリーズ4 (角川文庫)
(2011/06/23)
有川 浩

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Edit / 2011.07.03 / Comment: 2 / TrackBack: 0 / PageTop↑
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Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
もう家に本を置く場所がありません。

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2008 11/13(木)開設

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