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クジラの彼
カテゴリ: 有川浩 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

第百十七回
有川浩の『クジラの彼』

自衛官の恋愛を描いた短編集である。
『空の中』『海の底』の番外編も収録されている。
ちなみに激甘である
自衛隊物が好きで、激甘な恋愛物も好きな私にとってはたまらない一冊だ。


「クジラの彼」

「潜水艦とクジラが似てるってセンスに痺れたね。潜水艦乗りには殺し文句じゃない?」

表題作。
『海の底』の番外編。
冬原の恋愛模様を描いた一編。

合コンで意気投合し、付き合うこととなった冬原と聡子。
しかし潜水艦乗りの冬原とはなかなか会うこともできず、時折くるメールもそっけないものばかり。
仕事では社長のバカ息子の世話を任され、さらにそのバカ息子に付きまとわれて……。

如才ないように見えた冬原が、意外と不器用だったりして微笑ましい。
まあ結局上手い事やってしまうのだが。


「ロールアウト」
トイレの話(笑)
いや本当に。

自衛隊の次世代輸送機の開発を巡って繰り広げられる話の中に恋愛模様も混じってくる。
次世代機のトイレをカーテンで仕切った簡易式にするか、コンパートメント式にするかでメーカーと自衛隊側で対立が起こる。

この話に限らず話の落とし方が上手いな~と感じる。
読み終わった後幸せな気分になる。


「国防レンアイ」

こんな女を八年好きな俺もたいがい趣味が悪いわ。

自衛官同士の恋愛を描いた一編。

自衛官以外とばかり恋愛をして、全く上手くいかない三池。
その三池を八年間想い続けて来た伸下。
三池が失恋するたびに飲みに付き合わされる伸下が切ないな~。
これもまた良い終わり方。


「有能な彼女」

「結婚しないか」

これも『海の底』の番外編。
夏木と望のその後の話。
後日譚好きなので嬉しい一作だ。

望との付き合いや結婚について、うじうじうじ虫のように悩む夏木の不器用さがたまらなく良い。
望も随分変わったものだ。
しかしこっちが本来の姿なんだろう。
うじうじする夏木をぐいぐい引っ張る望は凛々しい。
口を開けば喧嘩ばかりと言うのも微笑ましい。

またこれも終わり方が良いのだ。


「脱柵エレジー」
駐屯地を抜け出し、彼女にこっそり会いにいく話、のように見せてそうではない。
自衛隊員との恋愛がいかに難しいかを描いている。

純粋な若者が必死で脱柵(自衛隊用語で脱走の事を指す)して会いにいったのに現実は厳しい。
そしてとってつけたようなオチだが不覚にもきゅんとしてしまった。
上手いな~。
締め方だけ見ればこれが一番好きかも。


「ファイターパイロットの君」

ああもう、カワイイなぁ畜生!

さあ、大本命だ。
『空の中』の番外編である。
高巳と光稀の後日譚だ。
この一編のために買ったといっても過言ではない。
この甘さは凶悪の一言に尽きる。
これだけ三回も読み返してしまった。

光稀の可愛さが尋常ではない。
読んでいてニヤニヤニヤニヤしてしまう。
顔が緩むのを止められない。
これはたまらない。
公共の場ではとても読めない。
それを公共の場で読んだ私はニヤニヤするたびに一呼吸入れ、表情を整えてまたニヤニヤの繰り返しだった。


一作一作のレベルが高く安心して読める。
ぜひとも、『空の中』『海の底』を読んだ後今作も読んで欲しい。


評価:AA


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(2010/06/23)
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gaker

Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
もう家に本を置く場所がありません。

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2008 11/13(木)開設

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