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プラスティック
カテゴリ: 井上夢人 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

第百六回
井上夢人の『プラスティック』

この小説は、54個の文書ファイルが収められたフロッピイがあり、それを順番に読んでいくという形式になっている。
一つ目のファイルには、出張中の夫を待つ間に奇妙な出来事に遭遇した主婦、向井洵子の日記だった。
その後、全ての出来事を俯瞰しうる立場にいるらしい人物、高幡英世による解説のファイルが来る。
そして、書き手を変えて、ファイルは続いていく。
死んだはずの人間がファイルを書き、矛盾が矛盾を呼んでいく。

とはいっても、そのからくりは、早い段階から予想がつく。
井上夢人の作品なのだから、ついつい穿った読み方をしてしまうし。
だが最後にもう一捻りがあった。
さすがは井上夢人だ。
読まれることも想定内だったようだ。
高幡すら、本多初美の一人格でしかなかったとはすっかり騙された。
カウンセラー的な立場の人だとばかり思っていた。
でもそれだとわざわざ文書にする必要がないのだ。
そこで気付くべきだった。

最後の趣向も良かった。
物語の終わりをあんなやり方で終わらせるとは。
いやはや何とも言えない読後感だ。
だが、これしかないという終わり方だ。

面白かったのだが、井上夢人にしてはシンプルだなとも感じた。
「メドゥサ、鏡をごらん」で味わった、パニックに近い読後感とは違い。
何とも言えないが、一つの結論がはっきりと提示されたラストはミステリーと呼んでいいのだろう。
個人的には、もう一捻り二捻り欲しかったところだ。


評価:B


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Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
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2008 11/13(木)開設

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