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ぼくのメジャースプーン
カテゴリ: 辻村深月 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

「ぼくは、ふみちゃんに、いつも堂々としてて欲しいんだ。そんな友達、ぼくにはふみちゃんしかいないよ。ぼくはふみちゃんと仲がいいことが自慢なんだ」


第百一回
辻村深月の『ぼくのメジャースプーン』

ぼくらの飼っていたうさぎたちがある日、一人の医大生にバラバラにされて殺された。
そのショックでぼくの幼馴染のふみちゃんは心を閉ざし、言葉を失った。
ぼくはふみちゃんのために犯人に「力」を使うことに決めた。
そして、そのチャンスは一度きり。

『子どもたちは夜と遊ぶ』に登場した秋先生が再登場する。
同作で謎だった、あの男子生徒に囁いた言葉も明らかになる。
その作品の謎はその作品で片付けるべきだと思わなくはないが、こういう趣向も個人的には嫌いではない。
あの時点でこの設定はあったのだろうか。
多分あったのだろう。
ここまではっきりしていたかは分からないが、秋先生が特殊な力の持ち主だという設定はあったように思う。
相変わらず秋先生は、人格者のようでいてそうでない。
つかみどころのない人物だ。
また、月子と恭司らしき人物も登場する。
月子もすっかり元気になったようでなによりだ。

ぼくの持つ「力」とは「条件ゲーム提示能力」と秋先生が名付けた能力だ。
簡単に言うと、「Aをしろ、さもなくばBになる」という条件を相手に強制することができる力とでもいったところか。
例えば「二階から飛び降りろ、さもなくば死ぬ」と言われた相手はどちらかを選ばなければならないのだ。
この場合は死を望んでいる人間が相手でもない限り、二階から飛び降りる方が選ばれるだろう。
そしてこの力は一人の人間に対して一度しか使えない。
これが一度きりのチャンスという意味だ。

相変わらず、人間の悪意を書くのが上手い。
登場シーンは少ないが、市川雄太という人間の不快なこと不快なこと。
彼の(多分)唯一の台詞がこれだ。

せっかく早起きしてわざわざやったのに、第一発見者、君? マジかよ。うっわ、萌えねぇー」

なんて台詞を考え付くのだろう。
悪意の塊ではないか。

ぼくは力の使い方を学ぶために秋先生の元へ通うことになる。
ただし、秋先生は飽くまでも指導するだけで、事態に積極的にかかわろうとはしない。
そしてぼくは市川雄太に使う力の内容を決める。
それは、心の底から反省し、後悔しないと、人間以外の動物の姿が見えなくなる、というものだった。
これがブラフであることにはまあ気付いた。
ただ実際にお僕がどんな力を使うつもりかは読めなかった。

まあ当たり前か。
当てるには情報が少なすぎる。

さて、相変わらず面白かった。
辻村深月は安定感がある。
この本を電車で読みふけっていて、降りる駅を過ぎてしまったくらいだ。
それでも『スロウハイツの神様』や『冷たい校舎の時は止まる』に比べると一枚落ちるか、という感じだ


評価:AA



ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)
(2009/04/15)
辻村 深月

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Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
もう家に本を置く場所がありません。

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2008 11/13(木)開設

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