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きつねのはなし
カテゴリ: 森見登美彦 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

第八十六回
森見登美彦の『きつねのはなし』

いや、びっくりした。
森見登美彦にこんな話が書けるとは。
てっきり『太陽の塔』、『四畳半神話体系』や『夜は短し歩けよ乙女』みたいなものばっかり書いていると思っていた。
こんな薄気味と後味の悪い話も書けるのか。
表紙もまた不気味でいい。
上記の作品が京都の表、光を描いたものなら、この作品は京都の裏、闇を描いたものだ
意外と引き出しが多いのかもしれない。

「きつねのはなし」
ナツメさんが魅力的なキャラクターだ。
そして天城さんは非常に不気味だ。
必要なものを用意してくれる代わりに対価を持っていく。
ナツメさんが、「私」の代わりに得たものは何だったのか。
そして最後はどうなったのか。
何も分からないまま天城さんの死で話は終わる。 
最高に後味が悪い。
無論、ほめ言葉だ。

「果実の中の龍」
先輩が、樋口師匠を思い起こさせる人物だ。
その本質は異なるが。
芳蓮堂の主人がナツメさんではない。
先輩の嘘の中の話なのだが。
水の灯篭は「水神」への伏線か。
これはパラレルワールドだろうか。
それともつながっているのだろうか。

「魔」
これまでにもちょくちょく出てきた「ケモノ」が大暴れする。
この話もどうなったのか分からずじまいだ。
最後、夏尾とケモノに魅入られた私はどうなったのか。
う~気になる。
でもはっきりしないからこそのこの後味の悪さなんだろう。

「水神」
なんというかずいぶん大掛かりな話だ。
祖父たち故人のエピソードが不気味でいい。
あの鱗は龍のものか人魚のものか。
ナツメさんの雰囲気が随分変わっている。
どこか不気味さを漂わせ、不吉を孕んだようだ。
そう言えばこれは樋口家の話だが、これ、樋口師匠の血縁じゃなかろうか。
たまたま同じ名字ってこともないだろうし。そんな気がする。


結局ケモノの正体も明らかにならず、だ。
「雷獣」という記述があったがあれは作り話の中の話だ。
話が繋がっているかパラレルワールドかもはっきりしない。
もやもやするがそれがいい。


評価:AA


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(2009/06/27)
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2008 11/13(木)開設

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