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機動戦士ガンダムUC 8 宇宙と惑星と
カテゴリ: 福井晴敏 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

「私も、信じたい」


第八十一回
福井晴敏の「機動戦士ガンダムUC 8 宇宙と惑星と」

いよいよ物語も終盤に差し掛かってきた。
展開も早くなってくる。

ネェル・アーガマに乗り移ったジンネマンらガランシェール隊の面々。
連邦、ネオジオンの壁を取り払い協力してラプラスの箱を目指す。

一方、リディに助けられて命を取り留めていたアルベルトだが、何とリディをバンシィのパイロットとしていた。
ニュータイプや強化人間でなくても乗れるものなのか。
だがリディもニュータイプであることを匂わす描写もあった気がする。
しかしこれで、ビスト家バナージとマーセナス家のリディの対決が避けられないものになったと言っていいだろう。
リディは完全にバナージの敵になったのだ。

そしてバナージとミネバは、ラプラスプログラムが示した次の場所、<L1ジャンクション>へと向かう。
そこで、最後の座標。
ラプラスの箱のありかが示された瞬間、ユニコーンを襲ったのは、袖付きでも連邦でもなく、ジオン共和国のMS部隊だった。
ミネバが同乗しているためユニコーンの全力を引き出せないバナージは苦戦する。
この混乱に乗じてジンネマンらガランシェール隊がネェル・アーガマを制圧する。
一度は連邦とネオジオンが強調できるかもしれないという可能性が示されただけにこの裏切りはバナージに大きなダメージを与えた。
そしてそこにフル・フロンタルら袖付きが現れる。
こうなってはもう抵抗の手段もなく、バナージは投降する。
ネェル・アーガマの乗員全員を人質に取られ、それでも座標を吐かないバナージに、フロンタルは吐かなければ躊躇なく人質全員を殺すと宣言する。
もちろんそれは単なる脅しではなく、どうしようもなくなった時、ミネバが口を開く。
箱の最終座標はフロンタルが箱をどう使うかを聞くことと引き換えに渡すという。
そこから始まる、サイド共栄圏の設立というフロンタルの演説は『終戦のローレライ』の浅倉大佐の演説を彷彿とさせ……、ちょっとまった。
いくらなんでもローレライを彷彿とさせすぎだ。
連邦をアメリカ、ジオン共和国を日本に置き換えればそのままローレライだ。
しかも三巻連続で彷彿とさせられている。
意図的なのか、引き出しが少ない故なのか。
わからないが、やっぱりやりすぎ感が漂う。

そして結局フル・フロンタルはシャアだったのか。
明言はされていないが、ミネバのセリフなんかはまさにその事実を指している。

「私の知っているシャア・アズナブルは、本当に死んだな」



もはや八方塞の状況だったがミネバの機転、ガエルとエコーズの活躍で反撃のチャンスを得る。
ユニコーンへと戻ったバナージだが、すでにシナンジュに乗り込んだフロンタルに動きを封じられる。
箱を「みんな」のために使うというバナージに対し、一人の人間がすべての意思の代弁者にはなれないというフロンタル。
そして、バナージの言う「みんな」の中にはバナージはもう戻れないという。
それはバナージが心の奥底で恐れていた言葉だった。
そして共に来いという、フロンタルの魔性に引き寄せられた時――

――バナージ。“それでも”と言い続けろ。


そこに現れたのはマリーダの駆るクシャトリヤだった。
この展開は熱い。
シナンジュやローゼン・ズールのコックピットに狙いを定め動きを封じるマリーダ。
そして同乗するミネバの説得によりネェル・アーガマを離れていく共和国軍の兵士たち。
状況は一気にひっくり返ったかと思われた。
ジンネマンがマリーダにファンネルのコントロールを解くように命令するまでは。
強化人間であるマリーダはマスターのジンネマンの命令に逆らえない。
しかしマリーダは――

(……お父さん)
 ぽつりと呟かれた声が無線ごしに耳朶を打ち、ジンネマンはマリィの顔に当てた指を痙攣させた。
(わがままを、許してくれますか……?)

「……赦す」
 まだ自分にその資格があるのなら。写真を握りしめ、片膝をつく<<クシャトリヤ>>に滲んだ目を向けたジンネマンは、口元に近付けた無線に残りの言葉を吹き込んだ。
「心に、従え。それが、おれからの最後の命令だ」


このマリーダとジンネマンのやり取りがたまらない。

そしてマリーダはビームサーベルの一線で、ミネバをとらえたローゼン・ズールの腕を切り飛ばす。
さらにシナンジュに弾幕を張りユニコーンを援護する。
ミネバの保護に成功したバナージに対しフロンタルは、決着は箱の前でと言い残し、去る。

最後に、邪魔をする共和国軍の戦艦二隻をネェル・アーガマのハイパーメガ粒子砲で蹴散らし、最後の座標、インダストリアル7に向かう。

一方バンシィもユニコーンを仕留めることだけを考えインダストリアル7へと向かう。
八巻はここで幕となる。
今回は白兵戦の描写が多かった。
これも迫力のある描かれ方がされていて読んでいて素直に面白い。

さていよいよ物語もクライマックス、残り二巻だ。
一気に読んでしまおうと思う。


評価:AA+


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2008 11/13(木)開設

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