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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん4 絆の支柱は欲望
カテゴリ: 入間人間 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

 だから、私はこの声を認めてくれる人を、簡単に好きになった。


第二百二十八回
入間人間の『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん4 絆の支柱は欲望』

マユが、破綻した。
あまりにも容易く。
僕はマユを直すため、みーくんを取り戻すため、かつて自分が住んでいた家へと向かう。
お隣さんであった伏見柚々をつれて、今は違う家族の住む、かつて自分が監禁されていた家へ。

まさかのヒロイン交代である。
前巻で鮮烈に登場した柚々が破綻したマユに代わって一時的にヒロインを務める。
そして、クローズドサークルである。
閉じ込められてしまったのだ、民家に。

色々と無理やりな舞台ではあるが、こうなってしまったからには当然連続殺人が始まってしまうし、やっぱり僕はぼこぼこにされる。
途中までは順調だったのにね。
僕は早い段階で犯人がわかっているようだが、あくまで目的はマユを直すためのものを持ちかえることなので、それを手に入れるまでは、探偵役をやったりはしないのだ。

かなり印象的な人物が登場する。
大江湯女である。
まるで僕のドッペルゲンガーのような、言動が似偏った女だ。
それゆえに、犯人でもないだろうし、死にもしないだろうと根拠なく思った。

っていうか死にそうでひやひやするのは柚々である。
奇人変人狂人が跋扈する大江家で、健全な神経を持った柚々は着々と追い詰められていく。
そして僕にベッタベタである。
マユの居ぬ間に僕との距離を詰めようという作戦か。
いや、そんな打算を入れる余裕は彼女にはないだろう。
よって天然である。
恐ろしい少女だ。

さて、僕が殴り倒されて、腕をへし折られた所で次巻に続くのである。
柚々の安否も気になる所だ。


評価:A+


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Edit / 2013.08.21 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん3 死の礎は生
カテゴリ: 入間人間 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

「しゅ、しゅがーくりょこうには、行きませぬな?」


第二百二十七回
入間人間の『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん3 死の礎は生』

二月。
街では動物たちが虐殺されていた。
そしてとうとう人間の死体が出る。
そんなある日、僕は死んだと思っていた妹と再会する。
動物を殺しては食べる癖のある悪食の妹に。

相も変わらず嘘をつく僕と、壊れたマユだ。
それはともかく、電撃的に登場した一人の登場人物に私のハートは鷲掴みである。
伏見柚々さん、ちょっとあざとすぎやしませんか?
しかも、この作品としては珍しく、常人なのだ。
いや行動は十分奇人変人の部類に入るのだが、その心根というか根っこの部分がとても健全なのだ。
それだけに、犯人である疑い、そしてそれ以上にあっさり死体になって転がってしまう可能性が頭をちらついた。
しかし柚々は、まっとうな常人としてしっかり生き残るのだ。
無論だからと言ってこの先死なない保証はないのだが。
むしろ、僕に対する好意がだだ漏れな所とか、物語の終盤で死にそうで怖い。
ちなみに、その好意に対して僕は気付いていない……ふりだろうねえ、これは。
僕は壊れてはいるが、愚鈍ではない。

さて、この巻の最後でさもにもうとが死んだような感じが出ているが、まあそれだけに多分生きているのだろう。
まあ実際は先の巻まで読んでいるのでこんなことを書く意味はないのだが。
でも3巻を読んだ段階でもそう思いましたよってことで。

文章のくどさがだんだん癖になってきたかも。
かなりハイペースでこのシリーズを読んでいる。
どいつもこいつも狂人ばかりだが、それだけにまっとうな人たちが引き立つ。
恋日先生に奈月さん、そして柚々だ。
彼女たちはかなり癒し系である。
とりわけ恋日先生と柚々である。
僕を認めてくれる、容認してくれる、肯定してくれる、許してくれる。
恋日先生は本当に僕にとって必要な人なのだなと思う。
そして柚々がヒロインすぎる。
まあでも報われはしないのだろうな。
この物語は僕とマユの物語だから。


評価:A


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Edit / 2013.08.20 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん2 善意の指針は悪意
カテゴリ: 入間人間 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

 ……別れ話は済んだのだから


第二百二十六回
入間人間の『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん2 善意の指針は悪意』

入院した僕を追いかけてくる形で、自傷行為の末に入院してきたマユ。
入院生活を送る僕の前に、元カノであるところの長瀬透が現れた。
そのころ、病院では一人の少女が失踪し、マユがその死体を発見し、そして何者かがそのマユを殴っていた。

町を襲った連続殺人事件が解決したばかりなのに、一息もつかずに血なまぐさいことが起こりまくるなあ。
それにしても登場人物、出る奴出る奴全員歪んでいるというか、何というか。
まともそうなのは奈月さんと恋日先生くらいか?
もうこの先出てきた登場人物は誰も信じられないし、誰が死ぬかもわからない。
正直、僕とマユが存命したままラストを迎えるかどうかも怪しいくらいだ。
まあさすがにそれはないか。

文章のくどさは相変わらずだが、慣れたのか、一巻ほどは気にならず。
しかし、もともとわかってなかったライトノベルの定義がますますわからなくなる作品だな。
目茶苦茶重いよ。
ちっともライトじゃない。
それでもこの作品はライトノベルなのだろうが。

流血沙汰が多い。
そして、僕もマユもそれを厭わないからこそ痛々しい。

長瀬が何だか好きになれないなあ。
まあマユのこともそうなんだけど。
しかし、語り手である僕は割と好きである。
あと、口調というか語尾でキャラ付けをするのは安易な気がしてならない。

実はもうだいぶ先まで読み進めているのだが感想書くのががおっつかない。
他にも読んで感想を書いて無い本がいくつもあるし。
まあ別に感想書くのは義務ではないのだが。
そもそも買ったはいいが読んでない本が多分百冊以上ある。


評価:B


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Edit / 2013.08.18 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸
カテゴリ: 入間人間 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

嘘だけど。


第二百二十五回
入間人間の『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸』

町で頻発する殺人事件と、一件の誘拐事件。
そのうち少なくとも片方は、僕の隣にいる御園マユの仕業だ。
何故なら目下マユの部屋には、浩太君と杏子ちゃんが監禁されているからだ。

入間人間の(多分)デビュー作。『昨日は彼女も恋してた』と『明日も彼女は恋をする』が面白かったので買ってみた。
タイトルだけは聞いたことがあったから、そこそこ人気のある作品なのだろう。
タイトルからしてかなり病んだ内容であることは予想がつく。
そして実際、かなり病んでいた。
まあそれは別にいいのだが、一人称の文章が少しくどく感じた。

この作者の根本にあるものはミステリーなのだな。
今作においても一種の叙述トリックのようなものが使われている。
とはいえ、殺人犯でないことは簡単に予想がついた。
だが、菅原道真が本物のみーくんであることまでは分からなかった。
『昨日~』『明日~』の例があったので、変な名前には注目していたが、結びつかなかったな。
多分あまり謎解きをするつもりで読んでいなかったからだろう。

僕とマユは、過去の誘拐事件の被害者で、かなり壮絶な過去を持っている。
その結果、マユは壊れてしまっているし、僕だって十分に壊れている。
わかりやすくない分、僕の方が性質が悪いのかもしれない。

ちなみに僕の名前は「あい」ってことでいいのかな。
男に女性名をつけるのが好きな作者だ。
とは言え確定ではないか。
「あい」ではなく、かつ納得のいく別の名前だったりしたら面白いな、と思うけど、それは難しいだろうな。
自分の名前を聞き取ることができないということは、転じて愛を理解することができないということなのだろうか。
ならば僕がマユに向ける感情は何なのか。

全何巻なのかはわからないが、このシリーズの最後がどうなるのかは気になる。
『昨日~』『明日~』の終わり方から考えても、みんな幸せハッピーエンドとはならないだろう。
マユは現実と向き合うのか。
それとも閉鎖的な二人だけの世界で生きていくのか。
あるいは他の結末か。
本物のみーくんの出番がこれで終わりだとも思えないし。


評価:B


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Edit / 2013.08.17 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
明日も彼女は恋をする
カテゴリ: 入間人間 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

「ありがとうヒーロー。本当に、嬉しかったんだ」


第二百二十四回
入間人間の『明日も彼女は恋をする』

九年前から帰ってきた私を待っていたのは、ニアのいない現在だった。
私は、ニアを取り戻すことを決意する。
そして、同じく九年前から帰ってきた僕を待っていたのはマチのいない現在だった。
僕は、海難事故で死んだマチを救うため、再び時を越える。

以下、ネタバレ満載で感想をお送りする。

やられた。
これほど鮮やかにやられたのはずいぶんと久しぶりだ。

私は、最初、ニアとマチが、それぞれが死んだ世界に分岐したのだと考えた。
つまりパラレルワールドだ。
だが、「私」の世界にはヤガミカズヒコが存在する。
彼の正体については大体の人がすぐに察するだろう。
だがそれは、正解であると同時に間違いでもある。
わたしもそう考えた。
ヤガミカズヒコは、九年前の世界でマチを救い、そのままその時代に残ったニアだと。

気付くべきだった。
上巻では気付けなくとも、下巻において、二組目のタイムトラベラーが登場した時には気付けたはずだ。
そしてさらに上巻と下巻で表紙に描かれている男女が別人であることも鑑みればもう答えは明白だ。
しかし気付けなかった。
違和感はあっても深く考えなかったのは、単純に続きが気になって早くページをめくりたかったからだ。

何故、「僕」と「私」の本名が出てこないのか。
何故、一人称他視点で描かれているのか。
何故、大した役もなさそうな同級生の男に、玻璃綾乃という凝った名前が付けられているのか。
何故、「僕」が戻ってきた現在で、裏袋美佳が車椅子に乗っているのか。
何故、「私」が戻ってきた現在で、松平が島からいなくなっているのか。
この辺を考えていれば答えは出たはずなのに。
悔しい、が、見事に騙されて、それが嬉しくもある。

青春SFラブストーリーだと思っていたら、叙述トリックが仕掛けられていた。
ミステリでもあったのだ。

シュタゲでそうであったように、この物語でも、世界は残酷だ。
そして、この物語には、シュタインズゲート世界線のようなハッピーエンドは存在しない。
ならば、どうやってこの物語を終わらせるのか。

近雄を助ければマチが死に、マチを助ければ近雄が死ぬ。
そのことを知った「僕」――玻璃綾乃は積極的にではないにしろ、また、本人の同意があったにしろ近雄を見捨てた。
しかし、それを「私」――裏袋美佳は認めない。
松平の残した一枚の図面だけを頼りに、何十年かけてもタイムマシンを作り、ニア――林田近雄を取り戻すことを決意する。
たとえニアが望んでいなくとも。
きっとマチを犠牲にしても。
無論今度は綾乃がそれを認めないだろう。
これでは無間地獄ではないか。
まさかこんな終わり方になるとは。
これじゃあホラーだ。
冷や水を浴びせられた気分になった。
読後感は、はっきり言って最悪だ。
どう評価していいのやら、まだ結論が出ない。

だが、疑問は解けた。
松平の師匠という人物のことだ。
ほぼ間違いなく、それは執念でタイムマシンを完成させた美佳――ミー婆のことで間違いないだろう。
だが、そうなると卵が先か鶏が先か問題が生じる。
この問題は他にも、ボケた綾乃の祖母が、綾乃のことをヤガミさんと呼んでいたことや、マチの死因が未来から来た綾乃の行動に起因していることなどがある。
他にも、現在に戻って来た時、その時の自分に意識が上書きされることもなんだかおかしい気がする。
どうも、時間についての考察が十分になされているとは言えないようだ。
それとも私が気付いていないだけで、これらの問題を解決する解釈があるのだろうか。

一つおかしなところがあったように思う。
過去から戻って来た時、美佳は車椅子に乗っていたという描写がある。
その時点の現在において、美佳が車椅子に乗っているはずはないのだ。
それともこれにも意味があるのだろうか。

最後に、少し誤字があったのが残念だった。
非常に素晴らしい作品だっただけにちゃんとチェックしてほしかった。
これはまあ出版社側の責任かな。

いやあ面白かった。
特にこのラストだ。
心を無茶苦茶に揺さぶられた。
この感情を何と呼べばいいのかわからない。
入間人間という作家の他の作品もちょっとチェックする必要がありそうだ。


評価:AA


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Edit / 2013.08.13 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
昨日は彼女も恋してた
カテゴリ: 入間人間 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

 今に関しては、『今』に戻ったときに、答えを言おう。


第二百二十三回
入間人間の『昨日は彼女も恋してた』

まるで時が止まったような離島に住む僕。
幼馴染の車椅子の女の子、マチとは訳あって今は不仲だ。
ある日、僕とマチは島に住む科学者が作った軽トラ型タイムマシンに乗って九年前へとタイムスリップする。
僕は思った。
ずっと後悔していたあの日をやり直せるかもしれないと。

『明日も彼女は恋をする』と上下巻構成となっている。
完全にタイトル買いだ
さらにあらすじを読むとタイムトラベルものである。
完全に私好みだと思った。
実際読み始めると、面白かった。

以下ネタバレを含む。

あらすじから、上巻の着地点は大体予想がついていた。
タイムトラベルものの王道である。
不用意な過去改変が、現在に思いもよらぬ影響を与える。
シュタゲもそうだったように、その影響とは、大切な人の喪失である。

九年前に戻った僕とマチの距離が少しずつ縮んでいくのが読んでいて嬉しい。
また、未来の自分たちに懐く九年前の僕とマチは微笑ましい。
上巻のラストまでは、深刻な事態にはならないのだが、単純に読んでいて面白い。

上巻のラストで、現在に帰ってきた「私」はニアが九年前に死んでいることを知る。
物語はここからが本番である。

ところどころに違和感はあった。
だがそれほど気には留めていなかった。
それらは全て用意周到に張り巡らされた伏線だったのに。
気付いて、しかるべきだった


評価:A


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Edit / 2013.08.13 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
ふたりの距離の概算
カテゴリ: 米澤穂信 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

手はどこまでも伸びるはず。


第二百二十二回
米澤穂信の『ふたりの距離の概算』

奉太郎達は二年生となり、古典部にも新入生が入部した。
しかし彼女は、えるとの会話が原因で入部を止めてしまう。
納得できない奉太郎はマラソン大会の最中、その真相を推理する。

古典部シリーズ第五弾。
奉太郎達に後輩ができる。
その後輩、大日向友子は、明るい少女だが、少しばかり癖がある。
まあ登場人物みんな癖があるのだが。

奉太郎も随分と変わったものだ。
丸くなったというか。
そしてえるのことを意識しているのも伝わる。
家に来たの来ないののくだりなんかは甘酸っぱいではないか。

なんというかこのシリーズは奉太郎の成長物語でもあるのだなと思った。
もちろん奉太郎以外の面々にもスポットは当たるのだが、やはり主人公の奉太郎の割合が一番大きい。

シリーズを通してだが、万事解決ハッピーエンドという訳ではなく、少しばかり苦いものが残る。
まあミステリなのだから当たり前かもしれないが。
青春の部分と相まって、その苦さがまた引き立つのだ。

最初に引用した、終章のタイトルでもある「手はどこまでも伸びるはず」という一文が好きだ。
この手の文章は凄く好みなのである。


評価:A


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Edit / 2013.08.10 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
遠まわりする雛
カテゴリ: 米澤穂信 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

 それは要するに、こういうことなのだ。


第二百二十一回
米澤穂信の『遠回りする雛』

古典部シリーズ第四弾は短編集である。
例によって、日常における謎を奉太郎が解き明かしていく。
最初の頃に比べると奉太郎もだいぶめんどくさがらなくなってきた。
えるにたいして諦めたとも言えるし、それ以外の感情があるとも言える。

奉太郎達が入学してからの一年間を描いているので、時間が進むごとに、登場人物たちの心情にも変化がみられる。
例えば里志。
摩耶花のアプローチをはぐらかし続けている里志だが、そのことが原因で少し事件が起こったりする。
しかしめんどくさい奴め。
だが、今回はただはぐらかすという感じではなかった。
里志も色々考えてはいるらしい。

そして、奉太郎も然りだ。
今までは曖昧だったが、もうこれはえるに対して恋愛感情を抱いていると言って差し支えないだろう。
まあ、「青春」ミステリなのだ。
主人公が恋をしなくてどうするのだ。

摩耶花は健気である。
これだけすげなくされて、よくもまあ諦めずにアタックし続けるものだ。
嫌いではない。

えるは、よくわからない。
天然なのだろうが、奉太郎のことをどう思っているのやら。
シリーズの終わりには何かしらの結論は出るのだろうか。

いやはや面白かった。
初詣、バレンタインなど高校生のイベントをきっちり描いている。
クリスマスを外したのはこの先書く予定があるからか。
しかし、納屋に閉じ込められるというのはべただ。
面白いからいいのだが。

奉太郎の一人称にもすっかり慣れた。
最初は少しうっとうしく感じてしまったのだが、今では結構好きである。


評価:A



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Edit / 2013.08.04 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
プロフィール

gaker

Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
もう家に本を置く場所がありません。

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2008 11/13(木)開設

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