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モーニング Mourning
カテゴリ: 小路幸也 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

 歩いていけると、思う。


第百八十二回
小路幸也の『モーニング Mourning』

二十数年ぶりに、親友の葬儀で集まった大学時代を共に過ごした仲間たち。
葬儀を終えた後、仲間の一人がレンタカーで適当なところまで走って自殺する、と言い出した。
私達は、親友の自殺を止めるためにレンタカーに一緒に乗り込む。
彼は言う、「俺が死ぬ理由。思い出してくれたら、死ぬのをやめる」
そして私達は、当時のことを思い返す。
みんなが大好きだった年上の女性と、彼女のためにしたことを。

これは、大人のための小説だ。
部下を持ち、家庭を持ち、色んなしがらみに縛られた大人のための小説だ。
そして、面白い。
淳平の自殺の理由は、ダイが海に行こうと言い出した時わかった。
でも、その先があるとは思っていなかった。
この作者の本は、ずいぶん前にデビュー作を読んだきりだったが、なかなかいいな。
読ませてくれるじゃないか。

解説にある通り、大人になったらわかること、はあるのだ。
私はどうだろうか。
まだどっちつかずかもしれない。
そんな私の胸にも沁みる小説だった。

ちょっと他の作品もチェックしてみよう。
いい作家を再発掘した。


評価:A+


モーニング Mourning (実業之日本社文庫)モーニング Mourning (実業之日本社文庫)
(2010/12/04)
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Edit / 2012.10.31 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
とある飛行士への追憶
カテゴリ: 犬村小六 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

ファナはこのひとときを永遠のものとして知覚した。


第百八十一回
犬村小六の『とある飛行士への追憶』

レヴァーム皇国次期皇妃、ファナ・デル・モラルを連れ、1万2千キロを単機敵中翔破せよ。
傭兵飛行士である狩乃シャルルはその命に耳を疑った。
二人きりの命がけの空の旅の中で芽生えた恋心。
ファナとシャルルの旅の終わりに待つものは。

いわゆるライトノベルというものに分類される作品である。
私はほとんど読まないのだが、読まず嫌いはよくないと常々思っていた。
しかし、一般小説以上に玉石混淆の激しい分野だと聞く。
というか、石の割合がすごく多い、らしい。
どうせ読むなら面白いものが勿論いいので、少し調べて、名作と呼ばれるものから手を出すことにした。
そして、今作に行き当たった。
割と最近の作品だし、一巻で完結しているというのがいい。
ライトノベルはやたらと巻数の多いシリーズものが多く、それもなかなか手を出しにくい理由の一つとなっていた。

さて感想だが、まず最初に思ったのが、なんだか仰々しい文章だな、ということだ。
硬い、でも、重い、でもなく仰々しい、だ。
特にファナの美しさを描写している部分は、くどいくらい仰々しかった。
だが、それほど読みにくさは感じなかった。
慣れたらむしろすらすら読めた。

内容については、まあ王道だな、と行った所か。
身分違いの恋、というのは先人が散々手垢をつけている分野だ。
結末も、これといって目新しさがあるわけではない。
だが、その分丁寧さは感じた。

面白いは面白かったのだが、名作といわれるレベルかといわれれば疑問だ。
戦闘シーンなんかも、例えば、福井晴敏などには遠く及ばない。
結末もタイトルから予想できる通りだし。
安心して読めるけど、これといったものはないかな、といった所か。

さて、他にもライトノベルに手を伸ばしてみようかと思っているのだが、今のところ目をつけているのは『とらドラ!』の原作、『半分の月がのぼる空』、『イリヤの空、UFOの夏』あたりだ。
どれもそれなりに巻数のある作品なのでやや気おくれもあるが、とりあえず古本屋で探してみることにする。


評価:B


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Edit / 2012.10.30 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
絶対、最強の恋のうた
カテゴリ: 中村航 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

浮かれ気分なシナモンロールみたいに自慢に思っている。


第百八十回
中村航の『絶対、最強の恋のうた』

浪人生活を経て、予備校の仲間と夜の交差点で胴上げをした僕と、カナリヤのような中学時代と、クールな弓道部だった高校時代を過ごした彼女は、十月に出会い、熱に浮かされたような日々の後、穏やかな恋を育んだ。
坂本は飯塚さんに恋をし、僕と一緒に木戸さんの家で鍋を食べる。
そんな生活を送る僕と彼女の恋の行きつく先は?

さて、また中村航だ。
これまたキャッチーなタイトルである。
いいなあ。
好きだなあ、こういうタイトル。

物語は前半は僕、後半は彼女の視点から語られる。
そして最終章はまさかの坂本である。
坂本といえば、『僕の好きな人が、よく眠れますように』で木戸さんが使っていた偽名だ。
作品間のリンク、好きだなあ。
重要な部分がリンクしているのも好きだが、こういうどうでもいい部分が繋がっているのも好きだ。

中村航の文章が好きだ。
何と言うか、センスがいいと思う。
ちょっとした言い回しとか、マリンスポーツを目の敵にするところとか。
優しく、穏やかな文章だ。

それにしても、結局世界三大美徳は礼儀とあと何なのだろうか。
『夏休み』辺りで出ていた気もするが忘れてしまった。二つ目は仲良しでいいのかな。
まあこれはそれぞれが決めればいいことのような気もする。

最後の坂本のエピソードもいいんだよなあ。
奥手すぎる坂本。
でも木戸さんの魂を受け継ぐ坂本はサーファーのモトカレを許しはしないのだ。


評価:A


絶対、最強の恋のうた (小学館文庫)絶対、最強の恋のうた (小学館文庫)
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Edit / 2012.10.29 / Comment: 2 / TrackBack: 0 / PageTop↑
ツナグ
カテゴリ: 辻村深月 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

 死者は、残された生者のためにいるのだ。


第百七十九回
辻村深月の『ツナグ』
吉川英治文学新人賞受賞作

死者と生者を会わせることのできる使者(ツナグ)。
ただしその機会は使者にとっても生者にとっても一度だけ。
その役目を担う少年の元に、様々な思いを抱えた人々が訪れる。
死者との邂逅が生み出すものはいったい何なのか。

連作短編である。
一生に一度だけ、死者との再開が叶うなら、いったい誰と会うのか。
この作品を読んだ誰もが考えることだろう。
私はどうだろう。
今のところ、会いたい死者はいない。
だが、もし、死んでしまったのならば会いたいと思う人はいる。
相手が会ってくれるかは別として。

さて、あらすじを見れば、「ちょっといい話」系統の小説だと思う人が多いと思う。
事実最初の二編はそうだ。
だが、もちろん辻村深月がそれだけのはずがない。
三篇目の「親友の心得」の苦さといったら。
これはちょっと筆舌にしがたい。
是非読んでいただきたい。
そして、だからこそ次の一編が活きる。
失踪して七年がたつ婚約者を待ち続ける男。
自分は騙されたのか、あるいは、彼女はもう亡くなっているのか。
その葛藤を整理しきれないまま男は使者に依頼をする。
そして直前で逃げだした男に、それまでビジネスライクに振る舞っていた使者の少年が、等身大の姿を見せる。
嵐のことを知っているから。
消えない悔恨を背負った嵐をこの目で見たから。

「使者の心得」にて、使者の少年、歩美の視点で物語が語られる。
歩美は確かに特殊な事情を持っている。
でも、普通の高校生だ。
使者という特殊な立場が歩美を特別な風に見せていたが、普通の、悩める高校生だ。

面白かった。
特に「親友の心得」は凄い。
こんなに苦い話はそうそうない。
そして、嵐を安易に救うこともしない。
辻村深月は嵐の小さな悪意を簡単になかったことにはせず、嵐に一生背負わせる。
でもただ突き放すだけでもない。
歩美が嵐に送った花は、中途半端だ。
だが、その中途半端さが人間ではないか。

とはいえ、辻村深月の作品として考えれば普通くらいか。
やっぱり溜めに溜めた後の最後のカタルシスが欲しい。
普通の長編が読みたいな。

映画化されてるみたいだけど、見る気はしないな。
原作より面白いってことはまずないだろうし。

FC2ブログランキングにアクセスできないのは私だけだろうか。
何回やっても「FC2IDシステムへログインできませんでした、LINE=50」と表示される。
他の、アクセス解析などは見れるのだが。
ググっても解決方法がわからない。
ん~、もうちょっと様子見るか。


評価:A+


ツナグ (新潮文庫)ツナグ (新潮文庫)
(2012/08/27)
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Edit / 2012.10.27 / Comment: 2 / TrackBack: 0 / PageTop↑
Robotics;Notes アニメ一話、二話
カテゴリ: アニメ / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

ロボノのアニメの感想でも。
あ、多少ですが今後の展開にも触れるかも。
ネタバレには気を付けて下さい。
重大なのはしないつもりですが。

『とらドラ!』をきっかけに深夜アニメなども見るようになった。
最近HDDレコーダーも配備されたので、結構いろいろ見ている。
ロボノの他は『新世界より』に期待している。
原作も好きだし。

さて、ロボノだが、絵については可もなく不可もなくってところか。
もうちょっと力を入れてほしい気もするが。
基本的には原作に忠実な絵だ。
シュタゲはアニメは見ていないのだが、助手があんまり可愛くないんだよな。
その点、ロボノは及第点ではある。

一話はまあこんな感じだろうといった感じ。
少々駆け足だが原作通り。
今後もこんな感じで行くのだろうなって感じだった。
エンディングが愛理推しだったのは意外だった。
まあキーパーソンではあるんだけど。
その目だれの目はちゃんと言ったな。
でも別に伏線ではないっていう。

で、二話。
少し絵が雑になったような……。
気のせい?
一話でも思ったけど、海翔のウザさが軽減されてる。
あんまり勝負とか全一とか言わない。
尺の問題なんだろうけど、これはいいね。
初見の人が海翔のウザさで見なくなる可能性が減る。
ゼロにはならんが。

あき穂の発作のところはもうちょっと時間をかけて描いてほしかったな。
個人的に序盤の好きなシーンなので。
海翔があき穂を大事に思ってるのが伝わってくるのに。
あとあき穂は原付乗る前の確認で嘘ついたら駄目でしょ。
原作ではちゃんと自己申告してたのに。
細かい所だけど、結構違和感。

三話ではいよいよこなちゃんが出るかな?
いやまだメールだけのやり取りか。
早く動くこなちゃん見たい。

話が大きく動くまで時間がかかるから序盤はあれかもしれないけど、長い目で見れば面白くなると思う。
アニメ向きの原作だと思うし。
今後に期待!


評価:B


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Edit / 2012.10.25 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
ぐるぐるまわるすべり台
カテゴリ: 中村航 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

「仕事はきっちりとする。女子はきっちりと笑わせる」


第百七十八回
中村航の『ぐるぐるまわるすべり台』

大学を辞めた僕は、塾講師のバイトをしながらバンドのメンバーを募集する。
生徒のヨシモクはは固まり、僕はその間色々なことを話す。
やがて集まったバンドのメンバー。
結成されたバンド狛犬(仮)の行く末は。

また中村航である。
後文庫化されているのは二つか。
一つはもう手に入れている。

さて、今作だが、長編と呼ぶには少々量が短い。
ただでさえ薄い本の半分程度しか本編がない。
これはもう短編か中編と呼ぶべきだろう。
残りはカップリング作となっている。
CDのような作りとなっているわけだ。
それは勿論この作品が音楽を一つのテーマとした作品だからだ。

僕、こと小林はなかなか煮え切らない男だ。
大学を辞めて、自分が中心となって結成したバンドに自分は参加しなかったり、何となくつかみどころがない。
ふわふわしているのだが、好感が持てる。
中村航の描く人物はみんなそんな感じだ。

ところで冒頭に引用した台詞だが、他の作品でも使用されていた気がする。
『あのとき始まったことのすべて』だっただろうか。
ちょっと思い出せない。
でも、いい台詞じゃあないか。
正しいよ、哲郎と千葉は絶対に正しいよ。

「なんかいい」という、とても曖昧な褒め言葉がこれほどあてはまる作家も珍しいように思う。
もちろん具体的にいいところを上げていくこともできるのだが、結局は「なんかいい」という結論に落ち着く。
今作も当然、「なんかよかった」のである。


評価:A


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Edit / 2012.10.07 / Comment: 4 / TrackBack: 0 / PageTop↑
プロフィール

gaker

Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
もう家に本を置く場所がありません。

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2008 11/13(木)開設

評価基準
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D:ん~、微妙
E:読み進めるのが苦痛
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