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太陽の坐る場所
カテゴリ: 辻村深月 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

「太陽はどこにあっても明るいのよ」


第百六十七回
辻村深月の『太陽の坐る場所』

かつてのクラスメイトが、今をときめく女優「キョウコ」として活躍している。
毎年行われる同窓会に出席しないキョウコを何とかして引きずり出そうと何人かがそれぞれの思惑を秘めて画策する。
だが、キョウコと接触をした人間が、次々と音信不通となっていく。
嫉妬、焦り、羨望、青春はけして綺麗なものだけではない。
高校時代と、10年後の現在。
生々しい感情が容赦なく描かれる。
そしてその先にあるものとは。

辻村深月といえば講談社だと思っていたので、売られていることに気付かなかった。
そして、途中まで読んだ所で、シュタゲだーりんが発売されてしまってシュタゲ漬けになってしまったので、続きから読んだとき、細かい所を忘れてしまっていて、4章まで読み終わったところで「???」となってしまい、結局最初から読み直した。

しかし、本当に人間の心理を描くのが上手いな。
特に直視したくない、汚い部分を。
プロローグとエピローグを除けば、五つの章で構成されており、それぞれ焦点の当てられている人物が違う。
そして、それぞれの人物のドロドロとした本音をしっかりと描いている。
この5人の誰にも共感できなかったという人はいないだろうと思う。
程度の差はあるだろうが、誰だってこういう感情を持ったことがあるはずだ。
同じ道のはるか先を行く人間に対する羨望。
何故自分では駄目なのかという気持ち。
自分を見下し、哀れむ人間を逆に見下したいという感情。
自分は持っているのだという優越感。
強いものの近くに寄り添い、その威光を借りる姑息さ。
それを恥じない傲慢さ。
自分が光を浴びる人間ではないということを自覚しながら、それでも下を見てお前らよりは上なのだという不安と隣り合わせの安心。
自分だけが想い人の事をわかってあげられるという滑稽さ。
過去に囚われ抜け出せない絶望。
傷つくことで贖罪としようとする自己満足。

いやほんと、読んでいると、自分の内にもこういう感情があることを突きつけられているようで、なんかこう、心の中をちくちくと突っつきまわされているようで、落ち着かない。
そしてまあ、当然ながら辻村深月なので、それだけではなく、「仕掛け」がしっかりとある。
それは、キョウコとは誰かということなのだが、序盤から何かちぐはぐな感じはあった。
どこか噛み合わない感じ、パズルのピースが合わないような。
そう、いくら10年経っているとはいえ、キョウコと響子の人物像が違いすぎるのだ。
違和感は覚えていた、が、はっきりと明示されるまで残念ながらわからなかった。
仕掛けは二重に仕掛けられてるということもあるし、やはり、間に3週間くらい挟んでしまったのも良くなかった。
一気読みしていたらあるいは気付けただろうか。
相変わらず、上手いなあと思う。
全く気付かせないのではなく、ある程度気付かせておいて、明かされたときに、ああ、そうかそういうことか、あれはそういう意味だったのかと読者に思わせる絶妙なライン。
しかし一つだけずるいと思った点がある。
やっぱり、倫子をみちこと読むのは無理がないか?
普通りんこと読まないか?
と思ってふと、みちこで変換したら普通に「倫子」が出た。
むしろりんこでは変換できなかった。
こっちのが普通なのか、知らなかった。
つまり別にずるくはなかった。

私が個人的に一番共感してしまったのは、最初に焦点が当てられる、半田聡美だろうか。
自分には手の届かない位置にいる人物、しかもかつては同じ場所にいたはずの人物、に対する羨望。
自分がそこへ至れない絶望。
それでも有象無象の輩とは違うんだと考える何の価値もないプライド。
凄く、分かってしまうのだ。

私はどうして、その中に入っていないのだ。当事者ではないのだ。

この言葉はなかなか重い。

しかし、この作品は他の辻村作品とは少し毛色が違うように感じた。
最後のクライマックスのカタルシスがないのだ。
今までの辻村作品はそれこそ怒涛の最後だった。
そこが好きだった。
だが今作はむしろ途中の、登場人物のドロドロとした感情を描くことに力を入れているような気がした。
個人的にはやっぱり今までのほうが好きだなあ。
カタルシスという点では、里見紗江子の章がよかったな。
ぐっときた。
そうだよ、彼女は哀れんでいたんじゃない、怒っていたのだ。
あの後どうなったのかめちゃくちゃ気になるのだが、「降りて」しまった彼女達のその後は語られない。

例によって、他の辻村作品とのリンクがある。
はっきりと明言されているわけではないが、キョウコが出演した映画『アマノ・イワト』を担当した「日本で一番多忙な脚本家」とはほぼ間違いなく『スロウハイツの神様』の赤羽環であろう。
また、少し言及された、青南高校は『冷たい校舎の時は止まる』の舞台となった高校だったと思う。
『冷たい校舎の時は止まる』だけは、他の作品とのリンクがなかったように思うが、これで、同一世界の話だと分かった。

個人的には他の作品の方が好きではあるが、十分に読み応えのある作品だといえる。
本当に上手く人間を描き出すなあ。


評価:A


太陽の坐る場所 (文春文庫)太陽の坐る場所 (文春文庫)
(2011/06/10)
辻村 深月

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Edit / 2012.05.21 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
Steins;Gate 考察
カテゴリ: ゲーム / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

シュタゲの事を色々考えていたら、連鎖的にたくさんの疑問やらなんやらが出てきて混乱してきたので別記事としてまとめてみる。
当然ネタバレ満載なので、ご注意を。
突っ込み、反論、意見など募集です。
議論したいです。
でも世間的には旬は過ぎてるんだよな~。
あ、でも私は本編とだーりんしかやっていないのでそれ以外のネタバレはなしでお願いします。
まあとりあえず思いつくままに、書いていきます。

・序盤、α世界線に移動した直後、まゆりからうーぱを失くしたというメールがきたが、うーぱをオカリンから貰ったのはβ世界線の話では?
α世界線でも偶然何らかの形でうーぱをまゆりは手に入れていたといったところか。
あの時点でのオカリンは世界線の移動についての知識がなかったから、この点を疑問に思うこともなかったから深く突っ込まなかったので真相は不明だが。

・鈴羽EDの後はどうなる?
作中で明示されていないため、答えは出ないが、恐らく二人とも記憶喪失になるのではないか。
そしてIBN5100は手に入らず、収束の結果鈴羽は2000年に死ぬ。
オカリンが一緒にいるので自殺かはわからないが。
だがオカリンはどうなるだろう?
α世界線では2025年まで死なないはずである。
また、レジスタンスを設立したり、ダイバージェンスメーターを作る必要もあるはずだ。
ということは、鈴羽からの手紙を持った53歳のオカリンがラボを訪れるのかな。
そのオカリンは記憶を取り戻してるのか。
少なくとも鈴羽は1999年に記憶を取り戻しているから、事情は把握しているだろう。
ラボに現れたオカリン(53)はどうするだろうか。
恐らく鈴羽の尾行を取り消すDメールを送るだろう。
タイムリープはできない。
年齢差がありすぎて深刻な人格障害が起きる可能性があるからだ。
また、鈴羽EDの後であるため、タイムリープしてもどうにもならないことはオカリン自身が痛いほどわかっているはずだ。
あるいは、鈴羽の思い出を消さずにまゆりを助ける方法を模索するかもしれない。
いやそれはタイムリープが行えない時点で無理か。
ああでもオカリン以外ならタイムリープは可能か。
とはいえ取れる方法はダルに完璧にタイムマシンを修理できるまでタイムリープさせるくらいだが、これは現実的に考えて無理だろう。
理由は作中でオカリンも言っているし、ダルが精神的に耐えられるかという問題もある。
やっぱりDメールを送るしかなさそうだ。
仮にオカリンが死んでいたとしても、助手辺りがDメールを送るだろう。
助手は過去を変える事をよしとはしていないが、まゆりが死んだ際は迷わず自らタイムリープしていたように、緊急事態ならばやむなしと考えると思われる。
だが助手はリーディングシュタイナーを持たないため、記憶は継続しない。
つまりはオカリンも含め完全に誰もまだ何も知らない13日の夕方、プレイヤーが最初に迎える時点に戻るということかな。
だが世界の収束を考えるとやはりオカリンは死なないと思われる。
しかし、世界がどう収束するかが分からないんだよな。
この場合、物理的タイムトラベルも絡んできているから余計ややこしい。
2025年に死ぬように収束するのか、33歳で死ぬように収束するのか。
多分前者だ。
そうじゃないと未来の色々が変わってしまう。
そうなると鈴羽と25年をともに過ごした記憶を持つオカリン(53)がリーディングシュタイナーを発動しオカリン(18)に上書きされると考えられる。
後は鈴羽EDに行かなかったストーリーどおりに進むだろうか。
この点は過去においてオカリンと鈴羽がどういう関係だったかが重要となってくる気がする。
恋仲だっただろうか。
あるいは結婚していた可能性もある。
子供、は恐らくだがどうやっても生まれないような気がする。
そんな人間は存在しないはずだからだ。
多分そう収束する。
いや、二人の子供が存在する世界線に分岐するのか?
これは収束という現象がどの程度の範囲において働くのかという問題と関わってくる。
この点は別項目で扱おう。
だがまあ「死」が収束するなら、「生」も収束しそうだ。
多分子供はいないだろう。
だが、オカリンの中には鈴羽に対しての想いが存在するだろう。
となれば鈴羽の残した願いを死に物狂いで叶えようとするだろう。
悩むかもしれないが、助手も見殺しにするだろう。
一見本編どおりに進むように見えるが、このオカリンは恐らく助手を好きにはならない。
つまり、シュタインズゲート世界線に到達するために必要な執念オカリンが存在しなくなる。
と、ここで少し考えてみた、この鈴羽への想いを持ったオカリンがβ世界線の未来を知ったらどう思うか、だ。
鈴羽の使命を引き継ぎ、果たした結果がより酷い未来だった。
それをオカリンはよしとするだろうか。
多分しない。
過去を変えようとするだろう。
これによって本編とは異なる執念を持つ、執念オカリンが生まれるのではないか。
そして、シュタインズゲートの存在を割り出し、タイムマシンを開発する。
ふむ、過程は違えど結果は同じか。
世界を騙す件についても多分発見するだろう。
仮説に仮説を重ねた妄想だが、矛盾はない、と思う。

・フェイリスパパは何故死んだり生きていたりする? 収束は起こらなかったのか?
フェイリスパパの生死は収束しない。
収束する事柄は、世界の未来に大きな影響を与える事柄に限られる。
という仮説を考えてみた。
これも結局収束はどの程度の範囲で起こるのかという問題に行き着くか。
別項目で考える。
別の仮説として、フェイリスパパの生死を分けた時期について着目する。
確か本編の10年前だ。
2000年である。
鈴羽によれば、アトラクタフィールドの大分岐が起こっていた時期である。
あるいはそれが関係しているのではないか。
だが、本編の時間軸である、2010年も条件は同じである。
にも関わらず世界は収束した。
となるとこの仮説はちょっと違うかな。

・フェイリスEDでダイバージェンスメーターが天王寺家にあったのは何故?
ダイバージェンスメーターが2010年にあるということは、未来で何か大事件が起こり、鈴羽(あるいは他のタイムトラベラー)がオカリンの作ったそれをもってタイムトラベルしてきたということである。
SERNのディストピアか、第三次世界大戦か、あるいは他の何かか、とにかくフェイリスED後の未来も明るくはなさそうだ。
ちなみに、フェイリスEDの世界線は、ダイバージェンスがマイナスの世界線らしい。

・フェイリスEDでオカリンがフェイリス以外のラボメンと面識がなくなっていたのは何故?
上記の通り、鈴羽か誰かが1975年(かどうかは分からないがとにかく2010年よりは過去)にタイムトラベルしており、そこで何かしらの過去改変を行った結果(プラスフェイリスパパが生きていてIBN5100を手放さなかったこと?)、バタフライエフェクトにより様々な現象が起こったと考えられる。
例えば、岡部家、橋田家、椎名家の引越しや家庭環境の変化によって、人間関係も変化したとか。

・ダイバージェンスメーターが常にα世界線の2036年を基準としているのは何故か
オカリン達がDメールを打ち消していくとそれにともないダイバージェンスが変わり、そうなれば2036年時点のダイバージェンスも変わりそうなものだが、常に鈴羽が最初にメーターを見せたときの2036年を基準としている。
おかしくないか?
世界線の変化にともない、基準値も変わるのでは?
と思ったが、仮に基準値が変わっていたとしても、オカリンですら確かめようがないから別にいいのか。
だがフェイリスEDだけは話が別だ、アトラクタフィールド自体変わってしまっているのに、アトラクタフィールドαの2036年を基準としたメーターが存在するのはおかしい。
あ、でもこれもフェイリスEDの世界線の未来の2036年(とは限らないか)を基準としてマイナスなだけかもしれない。
となれば絶対におかしいとはいえないか。

・ルカ子EDの未来はどうなる?
多分他と変わらない。
ED後のCGは、最短でも10ヵ月後となる。
それまでは平穏な生活を送れるのだろう。
確か、この世界線ではタイムリープマシンをどうするか明言していないはずだ。
助手からのメールでそんな内容のものがあった。
だから、FBは様子見を続けたと思われる。
そのためSERNが「最初のDメール」を発見するまで、動くことはなかったのだろう。
オカリンはSERNに捕らえられ、後に脱走、レジスタンスを設立し……、いやまてよ、このオカリンはまゆりを救う事を諦めている。
果たしてレジスタンスなど設立するだろうか。
ディストピアを受け入れるのではないか?
だがそうなるとタイムパラドックスだ。
むむむ……、あるいは心境の変化があったのか?
だとしたらその原因は?
ラウンダーに拉致されルカ子や子供と引き離されたから?
いや、拉致されること自体はオカリンは知っていたはずだ。
それは覚悟の上での選択だったはずなのだ。
あ、一つ仮説が浮かんだ。
ラウンダーにオカリンが拉致された際、ルカ子と子供も殺されてしまったとか。
ふむ、ありうるし、それならオカリンはやっぱり過去を変えようとするかもしれない。
結局その様に収束するということでいいのかな。

・オカリンの見た悪夢はいったいなんだったのか?
助手の声が聞こえる奴と、まゆりが登場する奴である。
他の世界線の記憶か?
だとしたらオカリンのリーディングシュタイナーとは少し異なる現象か。
なぜならオカリンはその世界線を経験していないからだ。
むしろ他の人に見られた、他の世界線の記憶を思い出す現象に近い。
だが、観測者たるオカリンが経験していない世界線は、あくまで可能性世界線でしかないのではないか。
その記憶を思い出すものだろうか。
そんなものそれこそ無限にあるのに。
う~ん、あるいは本当にただの夢か?
結論出ず。

・β世界線においてオカリンが1年以内にタイムトラベル理論と向き合うことになる原因とは?
だーりんの感想にも書いたが、まゆりの死ではないかと思われる。
助手の犠牲の上に成り立ったβ世界線においてもまゆりが死んでしまうことはオカリンにタイムマシン開発を再び決意させる理由として十分すぎる。
そしてそうである以上、まゆりEDでも同じことが起きる。
まゆりの不憫さは筆舌にしがたい。
かわいそう過ぎる。

・執念オカリンがDメールを送ったことで過去が変化し、リーディングシュタイナーが発動し、シュタインズゲート世界線でそれまで生きてきたオカリンの意識は消えてしまわないのか。
消えないと思われる。
これもだーりんの感想に書いたが、過去を変える条件はDメールだけではない。
タイムマシンと鈴羽も必要であり、それが過去に行くのは2036年であり、その時点で執念オカリンは他界している。
よってリーディングシュタイナーも発動しない。

・橋田鈴が存在しないβ世界線や、シュタインズゲート世界線においても、ミスターブラウンがあの場所にブラウン管工房を構えることができたのは何故か?
その様に世界が収束したから?
単にストーリーの都合?
結論出ず。

・SERNのデータベースから「最初のDメール」を消せば何故世界線が変わる? すでにSERNに気づかれていたら意味がないのでは?
仮説だが、上記したように、M4がFBに報告し、FBの所で情報が止まっていると思われる。
情報を止めているのはやはり、オカリンたちに情が移っているからだろう。
オカリンの身を気遣うような発言もあったし。
SERN本部が気付くのはオカリン達がタイムリープマシンを公表する事を決め、FBがこれ以上は放って置くことができないと判断し、報告をしたときであると予想される。
エシュロンに捕らえられ、データベースに保存されたデータが解析されるのは、恐らくもう少し先の話になる。
それがいつかは不明だが、8月17日以降であることは間違いない。
FBがいつまでも報告をしなくてもデータが解析されるときがタイムリミットになるのだろう。
しかしFBが本部に報告する日が一日ずつずれるのはよくわからない。
オカリンは、最初にまゆりが死んだ世界線以外では、タイムリープマシンを公表するとは言ってないのだろうか。
そもそも、この情報がM4に漏れていたことから考えて、ラボには盗聴器なり何なりが仕掛けられているのは間違いないだろう。
となると鈴羽がラボで話したこともFBには筒抜けだったと予想される。
これはSERN的にはまずい情報だろう。
タイムリープマシン公表よりまずいんじゃないだろうか。
あー、でもタイムマシンは壊れているんだし、修理は不可能だろうと判断したのかな。
ん~、筋が通らなくもないけど、微妙だな。
まあ最終的には収束したから、で片付けられちゃうからなあ。
とにかく、SERN本部に気付かれる前にデータを消せばOKってことだと思う。

・何故「最初のDメール」だけ消せばいいのか。他にもDメールは存在するのにそれらは消さなくていいのか。
実は言及してないだけで、他のDメールも一緒に消しているという仮説。
だがあれだけ「最初のDメール」と強調していたのだからこれはないだろうな~。
そこで色々考えてみた。
SERNはタイムスタンプがおかしい事だけに反応したわけではないのではないか。
牧瀬紅莉栖というタイムマシン開発にとって重要な人物の名前が入っていたから反応したとは考えられないだろうか。
しかし、2010年時点では助手が重要人物であることはわからないはずだ。
となるとあるいは未来のSERNが過去に指示を出したのかもしれない。
ん? となると上記した、SERNはまだオカリンたちに気付いていないというのも違ってくるのか。
やっぱり泳がされていたのかな。
いやでもタイムマシンの開発をさせるなら速攻オカリンたちを拉致して、SERN本部で研究させた方が効率的では?
というかそもそも完成した未来のタイムマシンのシステムを過去のSERNに伝えればいいのでは?
それはできないように収束するのか?
ん~、でもこの収束って言うのがな~、やっぱり無理があるよな~。
都合が良すぎるというか。
まあそれを言ったらこの話の前提から壊れてしまうのかもしれないが。

・収束はあらゆることに対して起こるのか
どの程度の事柄について収束するのだろうか。
この宇宙の全ての些細な事柄全てについて決まった結果に収束するのではないのは確かだ。
それだとほんのわずかな過去改変も不可能で、そもそもDメールやタイムリープを含めた全てのタイムトラベル行為がどうやっても不可能になるように収束するだろう。
作中でも説明があったように、ある程度は変化するが最終的には収束するということか。
作中では世界中の人間全ての生死が収束するような描かれ方をしていたが、多分それはないと思う。
現にフェイリスパパは、α世界線内で死んでいたり生きていたりする。
恐らくα世界線での最終的な収束は2036年時点でSERNによるディストピアが完成することだと思われる。
だが、そもそもSERNはタイムマシンを使って自分たちの都合のいいように過去をいじることが可能なのか。
収束に阻まれはしないのか。
それともディストピアが完成するように収束した結果がそうなのか。
でもそれならばタイムマシンを使用しなくともそう収束するのではないか。
ん~、わからん。
まあこれはおいとくとして、収束が起こるのは恐らく、世界の未来に大きな影響を与える事柄に限られると思われる。
まゆりの死が収束したのは、オカリン、助手、ダルらのその後の世界の運命を握るキーパーソンの強い動機になるからだろう。
そもそもこの収束を確認できるのは、タイムトラベルをできるものだけである。
本来、時を遡る事はできず、一度起こった事実は覆せない。
普通は「一度目」しかないのだ。
だから、私たちが今生きている世界が本当に収束しているとしても、私たちにそれを確かめる術は無い。
でも、う~ん、やっぱ色々納得できない所があるよなぁ。

疲れた。
とりあえずここまで。
また追記するかも。


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Edit / 2012.05.14 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
Steins;Gate 比翼恋理のだーりん
カテゴリ: ゲーム / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

『Steins;Gate 比翼恋理のだーりん』
かの名作『Steins;Gate』の、ファンディスクである。
本編のトゥルーエンドの後日譚、ではなく、ifを扱った内容となっている。
私はシュタゲにはまりすぎて、だーりんPSP版の発売を今か今かと待ちわびていた。
とはいえ過度の期待はしていなかった。
タイトルからもシリアスな内容ではなく、ラブコメ色が強いことは予想がついたし、本編が完成度高すぎたから、それを超えることはまずないだろうと思っていた。
なので、期待していたのは三点、これさえ満たしてくれればいいという感じだった。
それは、オカリンと助手のツンデレ対ツンデレのニヤニヤできる絡み、平和な世界での鈴羽、そして本編で不遇すぎたまゆりが幸せになる展開、である。

さて、以下はだーりんだけでなく、シュタゲ本編のネタバレも多分に含む。
双方のプレイ後の閲覧が望ましい。
というか、シュタゲは是非プレイすべきだ。
少しでも興味がある人は今すぐ購入し、ネットにあふれる様々なネタバレを一切シャットダウンし、プレイするのだ。
ほんと面白いから。

時期的には、ルカ子の性別を変えるDメールを送る直前となっているようだ。
つまり、ルカ子は男である。
ルカ子ルートがどうなるのか、最初から不安であった。
まあ時期はその辺り、Dメール実験を行いすぎて、世界線が大きく変わり、なんと世界線変動率3%台のδ世界線に飛んでしまったらしい。
そこではラボメンが8人勢ぞろいしており、度重なる実験で資金難に陥ったラボの危機から脱出するために、新しい未来ガジェットを開発し販売しようとしているらしかった。
そして、ガジェットの開発祝いの宴会が今まさに開発されようとしているのがゲーム開始時のオカリンの状況である。
時期的には、オカリンはまだ各ラボメンの抱える様々な事情は知らない状況である。
また、アトラクタフィールド自体が変わってしまっているので、それぞれの状況も色々と都合のいいように変わっているようである。
まあこの辺はおいおい触れていく。
しかしまあ、とても平和な世界であるとはいっておく。
オカリンが目指すべきは、シュタンズゲート世界線ではなくここだったんじゃないかと思うくらい(笑)
まあそれはいいっこなしなのだろう。
それでまあワイワイと宴会を行うわけだ。
平和である。
その後、ミスターブラウンが綯を連れて、しばらく家族旅行に行くという。
成る程、つまりしばらくDメールは使えないということか。
多分後々の展開に絡んでくる伏線だろう。
それから、助手の開発した未来ガジェット12号「ダーリンのばかぁ」を過って装着してしまったオカリンと助手。
電池切れかお互いの心が通じるまで絶対に外れることはなく、1メートル以上離れたり、喧嘩したりすると電流が流れるため、大変困った事態である。
口を開けば口論ばっかりのオカリンと助手だからなおさらだ。
という訳で、Dメールでその事をなかったことにしようとする二人。
しかし、助手は私情で過去を変える事をよしとはしないのではなかったか。
その辺も世界線改変の影響で変化しているのか、単にご都合主義か。
まあ細かいことは気にするなということか。
とにかくここでどんなDメールを送るかで、各ヒロイン(1人男)のルートに分岐する。
とはいってもメールの内容と、改変後の世界に特に因果関係はない。
この辺もうちょっと何とかして欲しかったな。
以下、私がクリアした順番に感想を書いていく。

基本的に、分岐の順番どおりにプレイしたので、最初は萌郁ルートだ。
本編では専用のエンディングが用意されていなかった萌郁であるが、さすがにだーりんには用意されている。
しかし最初から突っ込みどころ満載であった。
バンド? ラボメンで? ボーカル萌郁?
無茶すぎるだろ(笑)
しかし鈴羽は何でもできるな。
δ世界線でもスペックが高い。
この世界線では、萌郁はラウンダーではなく、編プロでバイトをしている一般人である。
相変わらずほとんど喋らずメール魔であるが、かなりお茶目な感じになっている。
そして、ミスターブラウンが親代わりとなっていた。
ふむ、この世界でも彼はラウンダーFBなのだろうか。
それは不明である。
しかしこの世界ではそもそも橋田鈴は存在せず、そうしたらミスターブラウンがブラウン管工房をあのビルに開くこともなくなるのでは?
と思ったが細かいことを考察しても無駄だと思いなおした。
それをいったらシュタインズゲート世界線でもそうだし、上手いこと何とかなったのだろう。
本編ならともかく、ファンディスクだし、そういう世界線なのだと思うしかない。
それで、萌郁だが、色々と可愛らしく描かれている。
意外と怖がりだったり、部屋が片付けられなかったり、インスタントばっかり食べていたり。
話自体もまあしっかりとしていたように思うし、最後の微笑みやオカリンの後ろに隠れたりするのは確かに可愛らしい。
が、だ。
私は本編において、萌郁がまゆりを殺した事を赦していない。
例えオカリンが赦してもだ。
それに、萌郁の本質は変わっていないように思うのだ。
やっぱり病んでいるし、依存体質も変わっていない。
この世界線では依存対象が、健全で、且つ複数に渡っていたから、真っ当に生きているが、ラウンダーとなってFBに依存していたらやはり同じ事をしていただろう。
まあ、萌郁が好きな人なら楽しめるだろう。
前述したように、話自体はしっかりしていたし。
あと、オカリンが全体的にしっかりとしていてあんまりヘタレじゃなかったのが印象的であった。
オカリンおっとこまえ~。
ちなみに、萌郁は編プロの仕事をしていることや、神出鬼没の写メ魔として他のルートでも大活躍する。

次はフェイリスルートだ。
フェイリスと4℃はどうやってもセットらしい(笑)
そしてオカリンがボコられることももう運命なのだろう。
しかし4℃は、本編では子供とオタク向けのカードゲーム、今回はメイド喫茶となぜ自分のキャラとまったく合わない領域に突っ込んでくるのか。
おとなしく渋谷で悪さしてろよ。
取り巻き達は何も思わないのか。
フェイリスルートは4℃の手によって、ピンチに陥った、フェイリスのメイド喫茶メイクイーンをラボメンみんなの力で立て直す、という何とも和気藹々とした内容になっている。
要するにラボメン皆メイド服である。
オカリンは執事だ。
ダルはメイド服を着る気満々だったが特に無しだ。
最初は恥ずかしがっていたが、結局ノリノリの助手と、なんにでもノリノリで取り組む鈴羽が可愛い。
しかし、オカリンがまるでイケメンのように扱われているのはちょっと違和感。
ぶっちゃけオカリンの顔は決して格好良くはないと思うのだが。
まあ不細工というわけではないが。
はっきり言って老け顔である。
とても18には見えない。
無精ひげもあいまって30過ぎくらいに見えるのだが。
それにオカリンの魅力は内面であって、けしてビジュアルではないと思うのだがなあ。
取ってつけたようにイケメン設定にされてもなんかなあ。
だが意外とオカリンもノリノリで「お帰りなさいませ。お嬢様」とか言ってたのは笑った。
声色全然違う(笑)
メイド服を着せられオカリン・ニャンニャンにさせられるよりはましだからか。
まあ所詮相手が4℃なので、緊迫感を感じろというほうが無理なのだが、終始コメディ調である。
4℃が自信満々に違法行為はしてないといっていたが、お前フェイリス殴ったし、取り巻きはオカリンボコってるし、おもいっきり傷害の現行犯じゃないかと突っ込みたかった。
しかし誰も突っ込まず、結局安心の鈴羽の格闘技とダルのスーパーハカーとしての腕で事件は解決する。
本編では無双状態だったダルが活躍したのは、このルートだけだったな。
まあ通してラボメンたちが楽しそうで良かった。

次は問題のルカ子ルートだ。
男のままのルカ子と、どのように話を広げるのかと思っていたが、最初からトップギアでビビった。
なんとDメールを送って世界が再構成されると、ルカ子がキスの態勢で目をつぶって待っていた。
超展開過ぎる。
何とかその場をやり過ごしたオカリンだが、話を聞くとすでにルカ子とは恋人同士らしい。
えー。
まあ、意外と押しの強いルカ子だし、δ世界線では他のルートも含めて、オカリンへの好意をガンガンに押し出して来ているし、ルカ子に告白されて、断り切れなかったのかなとか思っていたら、何と告ったのはオカリンのほうである。
またもやえー。
いやだって本人も言っているとおり、狂気のマッドサイエンティストといえど、性癖はいたってノーマルである。
鳳凰院凶真にそっちのケはないのだ。
なのに何故、一体何が起こったというのだ。
この辺りが後々明らかになるのだろう、と、思っていた。
ちなみに本編でも行った、性別チェックは今回も行われた。
そこは頼れる助手に事情を話してこっそり聞けよと思ったが、結果、ルカ子の五月雨は、オカリンの五月雨より草薙剣であることがわかった(笑)
そしてさらに驚くことに、ラボメン皆祝福モードである。
いやいやいや、助手やまゆりは男にオカリンを取られていいのか。
それとも表面に出さないだけで内心は忸怩たる思いなのか。
まあまゆりはそうかもしれないが、あーでも助手もそうかもしれんな。
本編でもそういうとこあったもんな。
とはいえ皆同性愛に対する敷居が低すぎじゃないか?
いくらルカ子が可憐とはいえ。
そして、オカリンはルカ子とデートすることになる。
それは気まずいデートになるのだった。
何だこれ、本編の焼き直しか。
まあでもルカ子が本編より積極的だったので多少気まずさは緩和されている。
そしたら、秋葉原の上空に突如ドラゴンが現れた。
……。
いくらなんでもこれはないわ~。
まあとはいえ、この時点でオチはバレバレである。
犯人は助手だ。
しかしオカリンは自分にしか見えない竜を信じ込む。
これは明らかにルカ子と付き合っている状況を考えることからの逃避である。
駄目な方の鳳凰院凶真だ。
ちなみに凹んだ後の鳳凰院凶真は、オカリンの絶対無敵の勝ちパターンである。
他には照れ隠しの鳳凰院凶真、凹んだ人を元気付ける鳳凰院凶真などがある。
だが、竜の存在を裏付けるような古文書が見つかり、ルカ子とともに竜を倒すための修行(パーティーゲーム)を行うことになる。
珍しくルカ子がこのタイミングで古文書が出てくるのは都合が良すぎではないかと鋭い事を言ったのだが、調子に乗っているオカリンは耳を貸さなかった。
最初はこれも助手の仕込みかと思った。
そうだとしたらやりすぎである。
オカリンだけならともかく、ルカ子も巻き込むのは駄目だろうと。
結果から言えば偶然でした。
ほんとえーである。
まあそんな感じだったのだが、オカリンの見た竜を(当たり前だが)誰も信じない。
フェイリスも信じなかったところを見ると、オカリンも内心は信じていなかったのだろう。
そんなこんなでオカリンは自分がルカ子との事から逃げていたことに気付き、柳林神社に足を運ばなくなる。
良かった、オカリンが我に返った。
しかしその間もオカリンの見た竜を唯一信じているルカ子は必死に素振りを続けていた。
ん~、ここまで簡単に信じちゃうとはこれはもう、純粋を通り越して、頭の弱い子である。
将来悪徳商法などに引っかからないか不安だ。
ふむ、確か本編ではルカ子は鳳凰院凶真が設定である事を理解していたはずなのだが。
理解していながらオカリンに言われたとおり素振りをしているのもちょっとアレではあるが。
δ世界線ではルカ子は頭の弱い子なのだろうか。
常に発情してるし。
だが、オカリンはその姿に心を打たれ、改めて竜退治を決意するのである。
えー。
そしてそのタイミングでまた竜を見るオカリン。
助手! 空気読め!
っていうか、脳に映像をぶち込む実験を適当にやっちゃう辺りオカリンよりよっぽどマッドサイエンティストである。
おかげでオカリンすっかりその気ではないか。
この辺りの展開も、本編の焼き直し感がある。
そして現れた竜にマジびびりして一瞬でへこたれるオカリン。
へたれすぎる(笑)
だがルカ子の励ましで、2人力を合わせて竜を退治した。
プレイヤーからしたらとんだ茶番である。
そしてオカリンは、気を失ったルカ子にうっかりキスなんかしちゃって、それを萌郁に撮られていてヒューヒューって感じで終わりである。
……、え? 終わり?
結局オカリンがなんでルカ子に告白したのかはわからずじまいだった。
オカリン自体は分かったような気がしたとか抜かしていたが、プレイヤーからしたら分かるかそんなもん、である。
正直ルカ子ルートはちょっと出来がひどい。
全体的にえーって感じだ。
ルカ子は男でありながらオカリンを好きになってしまった事を苦悩し、無意識に押し殺しているキャラだったと思うのだが、なぜかδ世界線では、開き直ってる感がある。
どのルートでも発言からオカリンへの好意ダダ漏れだ。
ルカ子の苦悩を丁寧に描いてやればよかったのにと思う。
その上でしっかりとオカリンがそれに向き合ってやれば、オカリンがノーマルである以上、結ばれることはないだろうが、なかなか読み応えのある話になったのではないかと思うのだがなあ。
まあ、そうするとお気楽なだーりんのコンセプトから大きく外れてしまうか。
あと、ルカパパが相変わらず駄目すぎだった。
ちなみに、助手がオカリンが変えた世界なのだから、オカリンはその世界のことに関して責任を持つべきといっていた。
助手らしい厳しい意見だが、さすがに厳しすぎやしないか。
まあそりゃあ、正論ではある。
オカリンにとっては変わってしまった世界でも、他の人にとっては生まれたときから生きてきた世界である。
だからこそオカリンはルカ子に真実を告げることができなかったわけだし。
だけどルカ子に告白しろとDメールを送ったわけじゃあないのだし、いくらなんでもこんな変化は予想外すぎるだろう。
しかも、半分くらい助手のせいでもあるじゃないか。
人事みたいに言うなよクリスティーナ。
オカリンがかわいそうである。

この助手の発言で少し思うところがあった。
これは本編にも関連してくる考えなのだが、リーディングシュタイナーの能力とは世界線が変わっても記憶を保つことができる能力だが、それはつまり世界改変後のオカリンに改変前のオカリンの記憶を上書きするということであり、それはつまり改変後の世界で生きてきたそれまでのオカリンを殺すことに他ならない。
となると、嫌な仮説があがってくる。
シュタインズゲート世界線の未来についてだ。
β世界線の未来において執念でタイムマシンを開発したオカリンは、過去の自分にDメールを送った。
そしてその結果、2010年のオカリンは助手を助けることに成功する。
Dメールによる過去改変である。
その結果未来のオカリンの意識はどうなるか。
リーディングシュタイナーが発動し、シュタインズゲート世界線へと移動するのではないか。
そうしたら当然、シュタンズゲート世界線をそれまで生きてきたオカリン、つまり我々のよく知るオカリンの意識は、消えてしまうのではないか?
これはちょっと、悲劇過ぎる。
シュタインズゲート世界線において、助手との再会を果たしたオカリンだが、真実を告げることはないだろう。
だが、せっかくの再会を無駄にするとも思えない。
そりゃあ口説くだろう。
きっと上手くいくだろう。
幸せに暮らすだろう。
でもそのオカリンは、消えてしまうのだとしたら……。
か、考えたくないな。
この疑問に納得のいく、そして安心できる答がほしい。
誰か教えてください。
追記:自己解決したかも
執念オカリン(と呼ぶらしい、色々調べて知った)のリーディングシュタイナーが発動するのは、2010年のオカリンにDメールを送った瞬間ではないという気がしてきた。
何故ならそのDメールだけでは過去は変わらないからだ。
Dメールプラス、タイムマシンwith鈴羽が必要だ。
ということは執念オカリンのリーディングシュタイナーが発動するのは2036年に鈴羽がタイムトラベルをした瞬間になる。
しかし、この時点では執念オカリンは既に故人である。
すなわちリーディングシュタイナーも発動しないと思われる。
よってオカリンが2025年を迎えても、執念オカリンの記憶が上書きされることはない、ということでいいはず、多分。
とまあ色々考えて自分なりに納得のいく説明が出たわけだが、色々考えていく過程でもう一つ嫌な疑問が出て来てしまった。
執念オカリンは何故タイムマシンの研究に着手したのか、である。
もちろん目的は助手を助けることだろう。
だがきっかけは?
一度はもう関わらないようにしようと決めたタイムマシンに何故再び向き合った?
自分の手で助手を殺してしまったことがショックで、その過去を変えるためだろうか。
だが執念オカリンは2010年のオカリンに"お前は1年以内に再びタイムトラベル理論と向き合うことになる"と言っていた。
何故1年以内なのだろうか。
何故すぐに研究を開始しなかったのか。
立ち直るまで時間がかかった?
そう考えることもできるが、何だかしっくりしない。
それに、助手を殺してしまった直後のオカリンの様子からしてやはりタイムマシン開発をする様になるとは思えないのだ。
何かもう一つ理由があるのではないか。
そう考えると、恐ろしく残酷な仮説を思いついてしまった。
しかも辻褄が合ってしまう気がする。
まゆりだ。
β世界線においてもまゆりは死んでしまったのではないか。
執念オカリンの言う1年とは、1年以内にまゆりが死んでしまうということではないか。
β世界線の鈴羽はまゆりとは面識がなかったようである。
これはよく考えればおかしい事ではないか?
ダルの娘なら、まゆりはきっと可愛がるだろう。
なのに鈴羽の話にも執念オカリンの話にもまゆりは出てこない。
確かにタイムマシン開発においては何の役にも立たないだろうが、全く触れないというのも変ではないか。
やはりまゆりはβ世界線でも死んでしまうように収束するのではないか。
もしそうならば、助手の犠牲は完全に無駄になってしまう。
SERNのディストピアこそ阻止できたが、第三次世界大戦が起きて、何十億と死んで、地球が人間の住める星ではなくなるよりはディストピアの方がましであろう。
その事実を目の当たりにしたオカリンは何を思うだろう。
この世界を、何が何でも、どんな手段を使ってでも変えなければならないと、そう思うのではないか。
それこそが執念オカリンの執念だったのではないか。
つじつまが合う、合ってしまう。
だが、これではあまりに執念オカリンが救われないではないか。
考えすぎなのかもしれないが、そう考えると納得できてしまうのだ。
う~ん。
実際はどうなのだろう。
気になる。
ああ、しかもその理屈でいくと、本編まゆりEDにおいても1年以内にまゆりは、死んでしまうのか?
ちょっとそれはいくらなんでもあんまりだろ……。

ひとまず上記の疑問は置いておく。
次は鈴羽ルートだ。
バックトゥザフューチャーへのオマージュ的な作りになっているようだ。
前作見たと思うのだが随分前のことなので、内容を全く覚えていない。
こんな話だったかな。
まあこのルートで言えることは二つである。
鈴羽可愛い、ダルウザイ。
ダルのウザさについては、プレイした人皆が思うだろう。
頼れる右腕がこんなことで……。
オカリンとダルのマジ喧嘩は胃がキリキリする。
仲良くしろよ……。
浮かれるダルを見ていられなくて、言っちゃいけない事を言っちゃうオカリンもオカリンだが、ダルがなあ~。
まあ、ダルは能力はでたらめに高いが、メンタル的には脆かったしな。
まゆりが殺されたときも、喚いてうずくまるだけだったし。
ダルのウザさはともかく、鈴羽である。
最初に言った平和な世界での鈴羽である。
いやあ、実に天真爛漫。
ただ、そもそも鈴羽がこの時代にいるということは未来で何かあったからということではないかと思ったが、δ世界線の鈴羽は割と軽い理由でこの時代に来ていた。
とはいえ、タイムトラベラーになるには、コネや運だけではなく実力が必要とされるようで、体術や、恐らく銃火器の扱いなども会得しているようだ。
相変わらず頼りになる。
ちなみにコネというのは、恐らくタイムマシン開発に関わっているであろう、ダルやオカリンや助手のことだろう。
しかし、ダルが鈴羽に惚れてしまったため、このままでは鈴羽は生まれないという危機に陥る。
鈴羽からしたらこれは笑い事ではない、が、最初は結構へらへらしている。
オカリンの助けを借りてダルの目を覚まさせるために奮闘するのだが、フェイリスに嫉妬する鈴羽が!
なにこれ可愛い。
本編においては、物語のキーマンでもあるし、シリアス担当が多かったし、鈴羽EDも恋愛色はとても薄かった。
その鈴羽が嫉妬!
破壊力がパナイです。
そして、オカリンおじさんという呼び名はいいなあ。
オカリンもさぞかし娘のように可愛がっていたのだろうなあ、鈴羽の初恋だったりするのかなあと思ったらほとんど面識はないらしい。
この理由は後々明らかになる。
他にも鈴羽が色々と女の子である。
母親の写真をオカリンに見せ、オカリンが美人だといったら、鈴羽は母親似だからめちゃくちゃ嬉しそうになったり、弱い部分を見せたり、大事なラボメンって言われて照れたり、ちょっともう乙女じゃん!
ちなみに助手の占い師は笑った。
海外帰りの友人を大事にしろとか露骨に自分プッシュしてるんじゃねえ(笑)
そして鈴羽のコスプレだが、最初はちょっと照れていたがすぐにノリノリである。
なんにでも元気にノリノリな鈴羽はいい子だなあ。
まあ最終的には上手くいくわけだが、未来から来た鈴羽はやはり未来に帰らなければならない。
最後にオカリンの頬にキスをして未来に帰ってしまう。
だからオカリンは鈴羽が生まれても、一度会ったら、このタイムトラベルから帰ってくるまで会わないでおこうと決めたのだ。
オカリン将来鈴羽狙う気満々じゃないか。
親友の娘(年の差25)に手を出すとか犯罪者過ぎる。
鬼畜の所業であると言わざるを得ない(笑)
とか思ってたら、鈴羽がまたこの時代にやってきた。
しかも格好がβ世界線の鈴羽である。
なにやら未来が大変らしい。
そんなことより呼び方がオカリンおじさんからリンリンになっていてビビる。
やっぱり手を出したかオカリン。
リンリンがフェイリスルートでの鈴羽の源氏名と一緒とか芸が細かい。
そんな感じでどたばたで幕を下ろした鈴羽ルート。
いやあよかった。
平和な世界で普通に育った天真爛漫な鈴羽が見れた。

次は助手ルートだ。
最後に回そうかと思っていたが、まゆりルートへの分岐が見つからなかったので先にやった。
結果的にはその方がよかった。
だーりんの本命は助手ではなくまゆりである。
正直助手ルートは期待はずれだったなあ。
オチは即効で読めたし。
4℃にボコられるオカリンとかまたかよって感じだし。
しかし鈴羽と電話が繋がってる状態でボコられたので、鈴羽が助けに来てくれるかと思ったが助けに来たのはフェイリスだった。
そしてブラウン管工房でラボメン全員に見守られながら、助手の頭の悪い妄想が放送される。
オカリンは本気で心配していたというのに(笑)

さて、本命のまゆりルートである。
本編においては、何回も殺され、助手にオカリンを掻っ攫われた不遇の幼馴染であったわけだが、だーりんにおいては貫禄のメインヒロインである。
というかまゆりルートだけガチ過ぎる。
序盤から様子のおかしいまゆり。
何となく漂う不安感。
そして……。
いやあちょっと、凄いわ。
展開事態はある程度読めるし、目新しいものじゃない。
しかし丁寧にしっかりと作られた物語は素晴らしい。
プールで恥ずかしがったり、溺れたオカリンを真っ先に助けに来たり、遊園地での一連のイベント、オカリンの実家での一幕、そしておばあちゃんのお墓での圧巻の告白シーン。
まゆりヒロイン過ぎる。
特に告白シーンの「じゃあ、まゆしぃはオカリン以外のお嫁さんにはなれないねぇ」(うろ覚え)にはやられた。
反則だろこの台詞は。
にしてもなんていうか、若いなあ。
仲間に背中押されて勢いだけで突っ走る感じが。
告白した勢いで、まゆりの両親に話しにいくとかもうこんなこと十代じゃなきゃできない。
娘さんをくださいといっているようなもんだもんなあ。
まゆりも両親の前だと自分の事を私って言うんだな。
オカリンも親の前だと素に戻ってて面白かった。
さすがに親の前で鳳凰院凶真はやれないか。
しかし本当に丁寧に描かれてるなあ。
ロボまゆしぃから始まる一連の違和感。
プールで泣きじゃくるまゆり。
嫌がっていたモデルの仕事を請けるまゆり。
そのモデルの仕事でオカリンと写真を撮りたいといったまゆり。
クリスマスツリーの星に手を伸ばすまゆり。
何だか歯切れの悪いまゆり。
他にもたくさんの違和感。
そしてオカリンの実家で明らかになったまゆりの父親の転勤とまゆりのついた明らかな嘘。
でもオカリンは馬鹿でにぶちんで、まゆりのことをいつまでも子供だと思っているので、決定的な事態になるまで気付かない。
やー、でも本当にオカリンはまゆりを、まゆりはオカリンを大切に思っているんだなあ。
オカリンが(家族を除いて)唯一岡部倫太郎として接する相手がまゆりだ。
特にまゆりと二人の時の声色が優しくて優しくて。
ちょっとしたことでも細やかに心配していて。
それは本編からも分かる。
だってオカリンはまゆりを助けるために一度愛した人間である助手の命を見捨てる決断をしたのだ。
いくら助手自身もそれを望んでいたとはいえ。
それくらい、本当に本当に大切な相手なのだ。
まゆりはまゆりでずっとずっと好きだったはずなのに、気持ちを押し殺して決して表には出さず、オカリンに好きな人ができたらそれを応援する。
β世界線では、助手とは面識がないにも関わらず、助手を救えずにへこたれていたオカリンにびんたをかまして喝を入れる(入らなかったが)。
一体まゆりはあの時どんな気持ちでオカリンをびんたしたのだろう。
考えるだけでも切ない。
それだけにだーりんのまゆりルートは素晴らしい。
助手の犠牲の上にでもなく、オカリンに選ばれたまゆり。
幼馴染としてではなく、恋愛対象として。
とはいえ、助手がもしオカリンの前に現れなかったら、いずれこういうことになったんじゃないかとは思うが。
だからこそ本編のまゆりは不憫なんだよな~。
まあでもいいのだ。
だーりんで救われたから。
しかしもう本当マジヒロイン。
ドレス着てオカリン(イケメン……じゃないと思うけどなぁ)にエスコートされるとか。
あと、オカリンの背中を押すラボメンがいいなあ。
助手とフェイリスとダル、萌郁もか、ルカ子はなんか言ってたっけな。
そこまで言われなきゃまゆりの気持ちも自分の気持ちも気付けないオカリンは本当駄目駄目だなあ。
でも皆に叱咤激励されて、オカリンが高笑いをしたときは、必勝パターン、凹んでからの鳳凰院凶真来た! って思ったよ。
そうそう助手といえば、キスは3回目のデートからは笑わせてもらった。
マニュアル人間過ぎるだろ(笑)
恋愛経験のなさがにじみ出ている。
まゆりのおばさんの存在とか、少し都合がいいと思う部分もあったけど、もう本当、凄くよかった。
特に告白シーンはもうたまらんね。
星屑との握手<スターダストシェイクハンド>をネガティブに描いていて、もうそれをする必要がなくなったというのもいいなあ。
ああ、そういえばオカリンがプレゼントしたクリスマスツリーの星だが、文章ではクリスタルのような透明な星となっているのに画面では安っぽい普通の黄色の星だったのが気になった。
細部までこだわって欲しかったなあ。
ほら、とらドラの大河の持ってた星みたいなのだったんだろうに。
まあでも本当に良かった。
本編では描かれなかったまゆりの心情を詳しく描いてくれて。
やっぱり助手に対してコンプレックスを持ってたんだなあ。
自分はラボの役に立ててないって言ってたもんなあ。
そんなことないのになあ。
少し不満点を上げるとしたら、鈴羽の存在感の無さか。
プールにも来ない、オカリンの背中を押すときもいない、浴衣も着ない、そもそも出番がほとんどない。
最後にオカリンにゴールドうーぱを取らせて上げるのかと思いきや、取らせないんかい!
オカリンに耳打ちしたときは、さすが鈴羽と思ったのに。
そこはいんちきしてでも取らせて上げろよ、って言うかオカリンも意地でも取れよ!
あと、オカリンが大凶引いた時は、大いなる鳳凰院凶真の略だくらいの強がりは言うかなと思ったけど普通に凹んでて笑った。
語りきれない思いはあるがきりがないのでこの辺で。

全体としてはまあ良かったと思う。
期待以上ではあった。
ファンディスクだしあまり期待はしてなかったのだが、予想以上に良かった。
ルートごとに順位をつけると、まゆり>鈴羽>フェイリス=萌郁>助手>ルカ子って感じか。
まゆりがぶっちぎっている。
下はルカ子がぶっちぎっている。

最初に挙げた三点も全部まあ満足できたかな。
鈴羽とまゆりは言うまでも無く、助手についても、助手ルートというよりも全体を通してのちょっとした言動とか、メールの内容とかでニヤニヤさせてもらった。

そういえば、クリアリストに欄が七つあって、まさかのダルルートありかと思ったけどさすがになかった。
メールをコンプリートしたら、メールコンプリート乙とダルの画像が出ました(笑)

さて、こうなると『Robotics;Notes』への期待が否が応でも高まる。
ネタバレを恐れて事前情報はあまり入れないようにしているのだが、シュタインズゲート世界線の確か10年後の話であること、綯が登場するらしいことは知っている。
って言うか綯よりも鈴羽でないかな。
あ~、でも10年後なら3歳くらい? かな。
じゃあ話には絡めないか。
それにメインメンバーの登場は多分望めないんだろうなあ。
新作の主人公を食っちゃいかねないもんなあ。

後またシュタゲ本編やりたくなってきたなあ。
また最初からやり直してみようか。
エル・プサイ・コングルゥ!


評価:AA


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Edit / 2012.05.01 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
プロフィール

gaker

Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
もう家に本を置く場所がありません。

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2008 11/13(木)開設

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