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別冊図書館戦争II
カテゴリ: 有川浩 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

 終わった恋に望むとすれば――君に幸あれ。ただそれだけを。
 二人の未来が真っ白だった頃のように、君が幸せであればいい。
 願わくば君の隣に優しい誰かがいて、君の夢を見守ってくれていることを。
 そしてどうか俺がここで君の本も守ることを許してくれますように。


第百三十九回
有川浩の『別冊図書館戦争II』
図書館戦争シリーズもこれで幕となる。
名残惜しいが、語り残されていることはないだろう。
全てを書ききったという感じだ。

図書館戦争シリーズの最終巻なので、甘いのを期待して読み始めたら……切ねえ!!
何だこれ。
ほんとに図書館戦争か。
しょっぱなの副隊長の緒方の若い頃にスポットを当てた一編である。
進藤にも少しライトが当てられている。

詳しい内容は読んでいただくとして、とにかく切ない。
もう届かない想い。
そういうのに非常に弱い。
ちょっと涙腺きた。
それでも彼女の幸せを祈り、前を向いて生きる緒方は強い。

でもそれだけでは終わらないのが有川浩。
ちゃんとハッピーエンドにするんだな~。

お次は、堂上夫妻のいちゃいちゃを間に挟んだ、堂上と小牧の昔の話。
それにしても、小牧は毬江の話になると相変わらず大人げない。

 その子に何かちょっかい出したら、と前置いた小牧は極上の笑顔で言い放った。
「殺すよ」

しかもこのセリフ、新人相手にである。

さて、この巻本命の、手塚と柴崎の話だ。
短編三つ分をフルに使って描かれている。
しかしこうして読んでみると、この二人はくっつきそうでくっつかなかった頃が一番ニヤニヤできたな。
くっついてしまうと、柴崎は開き直って弱いところを見せなくなってしまうから。
手塚は相変わらずのようだが。

内容だが、これも詳しい部分は端折るが、ストーカー事件に(二段階で)巻き込まれた柴崎と、それを助けた手塚の距離が縮まっていくと言ったところか。
しかし美人は大変だ。
それにしても水島は最初から怪しいと思っていた。
このタイミングで新キャラを出す以上何らかの役割が振られていると考えるのが妥当だろう。
手塚と柴崎をくっつける役には立ちそうになかったし。
いや、ある意味きっかけ作りにはなったのか。
そう考えると、後は簡単だ。

上でくっついてしまうとあんまりニヤニヤできないと書いたが、告白のシーンはやばかった。
普段強気な柴崎だからこそ、あんな弱い所見せられたらこれはもう反則だ。

「あたしを大事にしてくれて、あたしが大事にしたいような人はあたしのことなんか見つけてくれなかったっ!」
「俺が見つけた」
 手塚が囁いた。
「自信家で皮肉屋で意固地で意地っ張りで大事にしたいお前のこと、やっと見つけた」

手塚もいざとなったら男だねえ。
この殺し文句。
このやり取りは、いいなあ。
凄く好きだ。

巻末のショートストーリーで玄田もフォローされて、もう主要人物全員幸せではないか。
でも図書館戦争シリーズはそれが許される作品だと、私は思う。

長かったシリーズもこれで終わりだが、終わっちゃうのか~という感慨は意外と少なかった。
全て作品内で書き切られているからだろう。
いや~いい作品だった。
とにかく面白い。


評価:AAA
手塚と柴崎が出てると甘くなってしまう。


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Edit / 2011.09.25 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
名前探しの放課後
カテゴリ: 辻村深月 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

ほんの数ヶ月先の場所から、どうやら俺、過去に戻された


第百三十八回
辻村深月の『名前探しの放課後』

依田いつかは、ある日突然(という言い方も少し変か)自分が三ヶ月前に戻ってしまっていることに気付く。
撤去されたはずの看板がある。
季節が違う。
そしていつかは一つのことに気付く。
ここが三ヶ月前ならば、自分がいた未来では自殺してしまった同級生はまだ生きている。
そこで、いつかはクラスメートの坂崎あすなに、相談を持ちかける。
「今から俺たちの同級生が自殺する。でも誰が自殺するのか思い出せないんだ」と。
そして、二人と、他数名による、自殺を未然に防ぐ計画が始まる。

辻村作品といえば他の作品とのリンクだが、この作品も多分にもれず、しっかりリンクしている。
ので、この作品から辻村深月を読み始めるということは止めた方がいい。
これ以前の著作(とくにある一作)を全て読んでから『名前探しの放課後』を読むことをお勧めする。
理由はあえて言わないが、強く、お勧めする。
大丈夫、全部面白い。

さて、内容だが、タイムスリップという小道具をこそ使っているが、自殺者の名前が思い出せないというのは『冷たい校舎の時は止まる』の二番煎じではないかと最初は感じた。
同じように感じた人も多いだろう。
しかし内容を読み進めていけば、そういう訳ではないことに気付く。
が、正直に言って序盤は退屈である。
もっと言えば中盤くらいまで退屈である。
だが、辻村深月の魅力はジェットコースターのような終盤にあると知っていたから我慢した。
何とも言えない違和感や、小さな齟齬のようなものも読みづらさに拍車をかけていた。
だが、それらは全て伏線で、終盤のジェットコースターは想像以上のものだった。

以下ネタバレ大量。

そう、全部、全部伏線だったのだ。
恐ろしいことにタイトルすらもそうだ。
「名前」は最初から見つかっている。
読んでいるうちに感じていた違和感や、齟齬も全部そうだ。
全ては挙げれないが、例えば、まずプロローグで自殺者はクラスメートだと言っている。
地の文でだ。
この時点で河野基が自殺者であることはあり得ない。

不覚にも気付けなかった。
河野が突然泳げるようになったのもそう。
彼は最初から泳げたのだ。
全てはあすなに25メートル泳がせてトラウマを解消させるための演技だった。
その後友春と河野が一緒に居るのをあすなが目撃してしまったのもそう。
彼らはいとこで仲は良かったのだ。
いじめなど、ありはしなかったのだ。
友春という人物の持つギャップ。
あすなの友人の三山志緒が語る友春と、実際の彼の行為との食い違いは、全て、演技だったということなのだ。
しかし大掛かりな仕掛けだ。
よくもまあばれなかったものだ。
あすなにもだし、周りにも。
みんな役者だなあ。
特に河野は恐ろしい演技力だ。
ぼろは出しているが。

他にも小さいものも入れればとても書ききれないくらいたくさんの伏線が散りばめられている。
そのおそらくすべてに私は意識的に、あるいは無意識に反応していた。
違和感や齟齬を覚えていたのだ。
だから、河野の自殺を止めることができてめでたしめでたしとなった時、これで終わってもまあいいじゃないかと思う反面、どこかでこれで終わりのはずはないと感じていた。
いつかがまた自分のために泳ぎ、絢乃ともきちんと話をして、大団円でいいじゃないか。
いやそうは思えない。
だって、まだページが残りすぎている。
それは十章のタイトルからも感じていた。
「青い鳥」――探していたものはすぐそばに。
いつかの知っている未来での自殺者は、坂崎あすなだった。

そうなってくると、主人公であるはずのいつかの内面がほとんど描かれていないのも、あすな視点や、彼女の描写がやけに多いのも頷ける。
他の人物は真実を知っているのだから、あまり踏み込んだ描写はできない。

そしてその後は終わりまで本当にジェットコースターだ。
正直そこからの展開は読めた。
にも関わらずかなりキタ。
不覚にも泣きそうになった。
昔よりは涙腺が緩くなったとはいえ、本を読んで泣くことは依然ほとんどない。
なんていうか本当に、これはもう分かっていても駄目だ。

そしてエピローグ。
まさかここからさらに一捻り入れてくるとは思わなかった。
秀人という人物に対しての違和感も確かにあった。
椿のフルネームが出てこないことにも気付いていた(途中で忘れてしまったが)。
しかしまさかこの二人が、『ぼくのメジャースプーン』の「ぼく」とふみちゃんだとは。
だがこの伏線もあちこちに散らばっていたのだ。
特に椿の方。
たくさん習い事をしていたこと。
字が上手いこと。
ピアノから逃げたいと思ったことがあること。
松永との面識。
正直ん? とは思っても深く考えなかった。
不覚だ。
となると当然、秀人が食事をしていた恩師とは秋先生になる。
そして、秀人が「条件ゲーム提示能力」を使った以上、物語に別の見方が出てくる。
それはいつかは本当はタイムスリップなどしていないのではないかという説だ。

 ――たとえばさ。今から三ヵ月後、自分が本当に気になってる女の子が死ぬって仮定してみてよ。そうしたら、自然と誰か思い当たらない? そういうのがないなら、いつかくんの人生はすごく寂しいよ。

これが秀人が無意識にいつかに出した条件だ。
その結果、いつかは「仮定」して考えたのではないか。
坂崎あすなが死ぬ未来を。
まるで体験してきたかのように正確に。
そうすると甥の名前が違うといった件にも説明がつく。

だが、あすなの祖父が実際に体を壊していることなど正確すぎるという点もある。
それに、祖父が死んだから自殺するというのは、いくら多感な時期でもあまり思いつきやすい動機ではない。
よって、この物語には、「条件ゲーム提示能力」と「タイムスリップ」の二つの不思議な力が働いているという考え方もできる。
しかし、これには秀人が三ヶ月という数字を正確に当てたという矛盾が残る。
それでもあすなの祖父の病気をいつかが知っていたということよりは、まだ適当に言った三ヶ月が当たる方が無理がないか?
微妙な所だ。

しかし、だ。
これは全て本当にあすなが自殺するという前提の上に立っている。
いつかが何もしなくてもあすなは自殺しなかったし、あすなの祖父も死ななかった。
その可能性もある。
というか正直それが一番高い気がする。
個人的にはいつかの行動が未来を変えたと信じたいところなのだが……。
甥の名前の件も、未来が分岐したからだと考えれば説明がつかないこともないし。
だがやはり、タイムスリップは起きなかった、とする方が理にかなっていそうだ。
まあそれでもいつかの行動に意味がなかった訳じゃない。
このことがなければいつかがまた泳ぐこともなかっただろうし、絢乃ときちんと話し合うこともなかっただろう。
天木達と友人にもならなかっただろうし、あすなとも話すことはなかっただろう。
いつかにとっていい「未来」になったのだ。
それでいいではないか。

さて、最後に残る問題だが。
それは、上記の、この物語の中核に関わる部分は、『ぼくのメジャースプーン』を読んでいないと考察することさえできないということだ。
正直個人的には、小説は一作品で完結していて欲しい。
他の作品とのリンクはいいが、それが物語の中核に関わってくるのは正直どうなのかという思いもある。
ただ、ファンとしては嬉しいし、それになにより面白いのだ。
だから、うん、許してしまう。
邪道かもしれない。
でも面白いからいいのだ。

さて物語の最後だが、非常に青春していて、かつ余韻のあるいいラストだ。
この物語の締めくくりにはふさわしい。

いやあ、面白かった。
退屈な序盤中盤を補って余りある終盤。
あの描写はそういう意味だったのか、あれはああいうことだったのかと、パズルのピースがはまっていくような感覚を覚える。
青春小説であり、SFであり、ミステリーでもある。
いや本当、ちょっともうたまらんね。
まだ書き足りないような気もするが、とりあえずここまでとする。

『別冊図書館戦争II』とか『君に届け 14』とかを先に読んだのだがこれらをすっ飛ばしてどうしても先に感想を書きたかった。
これらも十二分以上に面白かったし、近いうちに感想を書く予定ではいるが、それを超える衝撃がこの作品にはあった。
辻村深月は作品を書くごとに成長している。
そう感じた。
他に文庫化されている作品はあるだろうか。
読むのが楽しみだ。


評価:AAA


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Edit / 2011.09.19 / Comment: 2 / TrackBack: 0 / PageTop↑
新世界より
カテゴリ: 貴志祐介 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

想像力こそが、すべてを変える。


第百三十七回
貴志祐介の『新世界より』
第29回日本SF大賞受賞作品

千年後の日本。
人類はついに呪力と呼ばれる超能力を得るに至った。
自然に抱かれ、注連縄に囲まれた集落、神栖66町。
人々はバケネズミと呼ばれる生物を使役し、平和な生活を送っていた。
そこに生まれた早季は友人たちと呪力の技を磨いていた。
しかしその陰でひっそりと消えていく子供たちがいることには、何故か誰も注目することはなかった。
そのかりそめの平和は、早季達が夏季キャンプで、ミノシロモドキ――正確には国立国会図書館つくば館の自走型端末、を捕らえ、先史文明が滅んだ理由と、今に至るまでの歴史を知り、今の平和がどれほど歪んでいるかということを知って、少しずつ狂い始めていく。

いやあ、面白かった。
一気に引きこまれるストーリー。
人間味のある登場人物。
文庫本三冊に至るボリューム。
全てが満足だ。
一つだけ不満があるとすれば、これは早季の手記という形をとっているので、早季が死なないということが早い段階でわかってしまうことだ。
覚についても同じことが言える。
そして逆に言えば、早季が手記を書いている時代のパートにおいて、名前が登場しない人物がどうなるかも予想がついてしまう。
せめて覚の名前は序盤では出さないでほしかった。
そうすれば誰が生き残り、誰が死ぬのかがわからないまま読み進めることができたのに。
構成としてはそっちの方が面白いと思うのだが。

物語が穏やかに進むのは幼年期までである。
夏季キャンプからは一気にストーリーが加速する。
呪力を奪われた状態で、外来種のバケネズミのコロニー「土蜘蛛」につかまり、脱走。
そのまま人間に従順な「塩屋虻」コロニーに保護され、「土蜘蛛」との闘いに助力を要請される。
覚が呪力を取り戻し、「土蜘蛛」と戦い、疲労で再び呪力が使えなくなる。
人間に従順とはいえそれは呪力があるからで、呪力が使えないことがばれたら何をされるかわからない。
といった具合でピンチピンチの連続で、読んでいて息つく暇もない。

私は最初、倫理委員会こそが最後の敵となると考えていた。
中でも稀代の天才、鏑木肆星こそがラスボスかと疑っていた。
だが、彼らにも、攻撃抑制と愧死機構(人間の遺伝子に組み込まれており、同種の生物を攻撃できなくなる)が備わっており、人間を呪力で攻撃することはできないのだ。
あるいは、序盤での記述から、真理亜が敵にまわるとも思っていた。
しかし、本気を出せば地球を割ることすらできると言われる鏑木肆星は活躍を見せるも、あっさり悪鬼(実際は違うが)に殺される。
真理亜に関する記述も彼女と守の子供が、人間に反逆を起こしたバケネズミの切り札となるという意味だった。
また、天才的な才能の片鱗を覗かせていた瞬も業魔となりあっさりと死んでしまう。
だが彼は後に重要な役割を果たすことになる。

とにかく作者がこれでもかと不安を煽ってくるので、本当にページをめくる手が止まらない。
そして、消えていった子供たちの真実などグロテスクな社会構造が次第に明らかになることで不安はさらに煽られる。
ますます先が気になってしょうがないのだ。
本当にうまく作られた物語だと思う。
これだけの長さが全く気にならないのは凄い。
構想二十五年は伊達じゃないということか。
たった千年で歪に進化した様々な生物などもしっかりと考えられていて、世界観に深みを与えている。
生物といえば、バケネズミの正体も意外で、人の業の深さを感じさせられた。

傑作ぞろいの貴志祐介作品の中でもこれは最高傑作といってもいいのではないか。
万人に進められるエンターテイメント作品である。


評価:AAA


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Edit / 2011.09.11 / Comment: 2 / TrackBack: 1 / PageTop↑
別冊図書館戦争I
カテゴリ: 有川浩 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

「それは率直に言ってやり逃げって言うわね」


第百三十六回
有川浩の『別冊図書館戦争I』

『図書館革命』で郁が堂上と付き合い始めてから、そのラストで「堂上郁」となるまでの間の、二人の話である。
にしても……、あっめえええええ!!
もうベッタベタに甘い。
ただでさえ読んでいてニヤニヤしてしまうシリーズなのに、別冊の破壊力は本編をさらに上回る。
もう所構わずいちゃいちゃいちゃいちゃ。
様々な事件も起こるのだが、本題は二人の距離が縮まっていく過程だ。
特に二十六歳純粋培養乙女・茨城県産、郁は終始こんな感じだ。

「何か、あたしのほうが絶対好きだなーって」

「あーキスした―い」

「触ってください! あたし、堂上教官に触られたいんです!」

 もし、あたしが……かわいく、とか、なったんだとしたら、
「好きな人が堂上教官だったからだよ。仕事で使える奴にしてくれたのも堂上教官だし」


まあ堂上も堂上で結構言っているが。

「あんな顔されて手なんか出せるもんじゃねえぞ」

「逃げられるのが一番怖い。悪いか」

「うっかりそんな宣言してこの先ただで済むと思うなよ」

「俺はいつまでお前の教官だ? 郁」

そしてこのプロポーズである。

「じゃあ、これは俺からの『提案』だ。俺から婚約指輪を受け取って俺と結婚する意志はあるのか」

なんてプロポーズだ(笑)
だが、らしくもある。

引用ばかりになってしまった。
郁と堂上の他には、相変わらずの微妙な距離感の二人、手塚と柴崎も見どころだ。

 あんたなんかだいっきらい。

 だいっきらいで結構だよ。

このやり取りは良かった。
こう、ぐっと来るものがあった。
やっぱり図書館戦争シリーズではこのカップルが一番好きだな。
この二人の決着は次巻で見せてくれると信じている。

巻末のショートストーリーだが、小牧は何と言うか、善人面しているが、器が小さいというかなんというか。
あまり性格はよくないな。
ロリコンだし。

いやしかし面白かった。
存分にニヤニヤできたし。
本編ほどのストーリーの盛り上がりがないのはまあ仕方ないだろう。
だがそれを差し引いても十分に満足のいく出来だ。

さて、次の別冊IIで図書館戦争シリーズもラストだ。
もちろん既に買ってある。
読むのが楽しみだ。

余談だが後書きのベタ甘警報が面白い。
そんなに必死になって言わなくても(笑)


評価:AA+


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Edit / 2011.09.07 / Comment: 2 / TrackBack: 0 / PageTop↑
ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ
カテゴリ: 霧舎巧 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

第百三十五回
霧舎巧の『ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ』
第十二回メフィスト賞受賞作

北澤大学へと入学した二本松翔は、紆余曲折の末、<<あかずの扉>>研究会に入会した。
そして研究会のメンバー六人は、高校教師の遠峯の依頼により行方不明となっている氷室涼香を探すため流氷館を訪れる。
そして連続殺人事件の幕が上がる。

結構な厚みの本だが、特に苦にならずに読めた。
だが読み終わっても特にこれといって感想がないというか。
最初から謎解きをするつもりで読んでいなかったので、トリックについてもやられた、とも思えなかった。
まあ上手くできているかな、くらいの感じだ。

後、人物造形が何というか、変というか、違和感がある。
主人公含め、なんとなく物語を進めるために都合のいいキャラクター、という感じだ。
リアルではないし、感情移入もできない。
まあ、推理小説は人間を描くことに重きを置いていないし、デビュー作ということもあるのだろう。

もう読み返すこともないであろうと思う。
でも続編も買っちゃったんだよな~。
まあ、次作では成長が見られることを期待しておこう。


評価:C


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Edit / 2011.09.04 / Comment: 0 / TrackBack: 1 / PageTop↑
プロフィール

gaker

Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
もう家に本を置く場所がありません。

リンクもトラックバックも昔の記事へのコメントも全部大歓迎です。

2008 11/13(木)開設

評価基準
AAA:凄く凄い
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A:とても面白い
B:面白い
C:暇つぶしには
D:ん~、微妙
E:読み進めるのが苦痛
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