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探偵は今夜も憂鬱
カテゴリ: 樋口有介 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

分かっていながら、ここまで女に懲りない体質をいったい俺は、誰に自慢したらいいのだろう。


第百八十三回
樋口有介の『探偵は今夜も憂鬱』
柚木草平シリーズ第三弾。

フリーライターで元刑事の柚木草平は、寂しい財布のために事件調査もアルバイトとして行っている。
そんな柚木にまた今日も美女からの依頼が舞い込んでくる。

短編というには少し長い、中編集といったところか。
全三編となっている。
構成としては、いやいや依頼を引き受けた柚木が美女が絡むとわかった途端やる気を出し、面倒な事件を調べる羽目になるという感じだ。

本人も言っているが柚木は懲りないな。
毎回あらわれる美女に惚れては痛い目を見る。
基本的に出てくる美女に柚木は騙されるので、読んでいる方は割と先が読める。
とは言え、謎解きに必要な情報が提示されているわけではないので、こいつが怪しいといった程度だが。

ハードボイルドは久しぶりに読んだ。
好きなジャンルなんだが、ずいぶんご無沙汰だった気がする。
やっぱりいいな。
娘がいて、妻とは別居していて、元上司の恋人もいて、それでも女にだらしない柚木は愛すべき私立探偵だ。

個人的には柚木の娘の登場がなかったのが残念である。


評価:B


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Edit / 2012.11.05 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
枯葉色グッドバイ
カテゴリ: 樋口有介 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

「誰もがなりたくないと思い、それでいて誰もがなれてしまう。そこがホームレスの面倒なところだな」


第八十五回
樋口有介の『枯葉色グッドバイ』

元刑事のホームレス、椎葉明郎は、ある一家惨殺事件を解決するために女性刑事、吹石夕子に日当二千円で雇われる。
椎葉の導きだす惨殺事件の真相とは……。

今回の主人公はホームレスである。
なのにやたらともてる。
樋口作品のお約束であろう。
女子刑事の夕子にも、惨殺事件の生き残りの美亜にも好意を寄せられる。
この美亜のキャラクターが魅力的だ。
多感な年ごろの少女を上手く描いている。

樋口有介といえば青春ミステリーかライトタッチハードボイルドのイメージが強いのだが、今作は違う。
序盤から一家惨殺の場面を犯人の視点から生々しく描き、その後起きる殺人事件も凄惨だ。
美亜の出自のこともある。
主人公の思惟場も暗い過去を持ち、樋口作品の他の作品の主人公のように軽くない。
個人的には軽い方が好みなのだが、この作品にはぐいぐい読ませる力がある。
また、軽妙だが回りくどい台詞の数々も健在だ。

事件についての推理は二転三転どころではなく転がる。
その結果導きだされた真相には正直それはないでしょうと思った。
実質ノーヒントだ。
これの犯人を当てれたらすごいと思う。
まあ樋口作品に精緻な謎解きは期待していないのでいいのだが。
ミステリーだと思って読むと痛い目を見るだろう。
面白いのは事件の真相ではなく、それに至る過程である。

まあ、とは言え面白かった。
ミステリーの部分に目をつぶれば傑作といって問題ないだろう。
ただ裏表紙の「ハートウォーミングな長編ミステリ」という看板には偽りありだと思う。


評価:AA-


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Edit / 2010.10.24 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
船宿たき川捕物暦
カテゴリ: 樋口有介 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

第56回。
樋口有介の『船宿たき川捕物暦』

ゲームばかりやってないで小説の感想も書かなくては。

それにしても、この人が歴史物も書いてるとは知らなかった。
まあきっと例によって無駄にもてる主人公なんだろうと思ったが……その通りだった(笑)
ただその主人公真木倩一郎が柚木草平と違うのは小野派一刀流の「青鬼」の異名通り、鬼のように強いということ、そして一途だということだ。
道場の娘、綾乃や、幼馴染の由紀江など女性は複数登場するが、メインを張るのは岡っ引きのまとめ役、米造の娘、お葉だ。
さらわれそうになったところを倩一郎に助けられるという登場シーンなのだから恐れ入る。
ヒロインの王道だ。
だが、こんなヒロインの王道の登場をしておきながら、出戻りだったりするあたりが何とも樋口有介らしいではないか。

お葉のかどわかしの犯人を探るうちに、背後に浮かび上がる田沼の名。
このあたりが物語の本筋となる。
のだが、いろいろと回収されていない伏線があるような。
由紀江は? 米造の息子夫婦を殺した犯人は?
見落としたわけではないと思う。
最初から続編を書くつもりだったのだろうか。
期待しておこう。

余談だが、倩一郎は躊躇なく人を斬る。
江戸時代の侍であることを思えば当たり前なのだが、意外とそういう作品は少ないのではないだろうか。
歴史物にあまり現代の価値観を当てはめるのは好きではない。
その点この作品は良かった。
江戸という時代を卑下も讃美もせずに淡々と描いている(もちろん史実に忠実かどうかとは別の問題だ)。
倩一郎があんまり淡々と人を斬るから、これはダークサイドに堕ちるかとも勘ぐった。
米造の息子夫婦を殺したのはまさか、などとも一瞬思ったが、当然違った。

結論としては、面白かった。
続編はもう文庫化されているのだろうか。



評価:A



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Edit / 2009.06.12 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
プロフィール

gaker

Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
もう家に本を置く場所がありません。

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2008 11/13(木)開設

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