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異邦人 fusion
カテゴリ: 西澤保彦 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

第四十三回。
西澤保彦の『異邦人 fusion』

突然タイムスリップしてしまった主人公の影二が、殺された父と、それによって不幸になった姉を救おうとする話。
この姉はレズビアンなのだが、西澤保彦はレズビアン、というテーマを好んで使うようだ。
また、レズビアンの人に惚れてしまう男、というテーマも。
何かこだわりがあるのだろうか。
ひょっとしたら実体験か、と穿った見方もできてしまう。

以下、ネタバレ満載。

父親を殺した犯人はわかっていない。
そしてその時代にタイムスリップする主人公。
と来たら、もう答えは見えたようなものだ。
ずばり、未来、というか現代から来た影二が犯人!!
早い段階で真相を見抜いてやった。
……とか思っていた自分が恥ずかしい。

『七回死んだ男』であんなに鮮やかなオチを見せてくれた西澤保彦が、そんなべったべたな単純なオチを用意したいるわけなどなかったのだ。
犯人が影二であることが明かされるのは中盤以降なのだが、早い段階から仄めかされている。
気付いて当たり前だったのだ。
というかそもそも、殺人の犯人自体はたいした問題ではなかった。
それをあんなに浮かれて恥ずかしい奴だ(笑)

つまり、ミステリーではないということか。
主題としては、姉への欲望など、影二がいままで目をそらしていたことと向き合うことについてのほうに重きが置かれている。
おっさんの自分探し、と言えないこともないかな、と思う。

そして最後の方にまた謎がポンポン出てくる。
あのネコは、つまり、影二なのか?
だとしたらそれはいつの?
さらに未来の、か?
ネコがキーなのは間違いないんだろうけど。
ん~、他にヒントらしきものがあったかな。
ちょっと他の書評も見てみよう。




評価:A



異邦人―fusion (集英社文庫)異邦人―fusion (集英社文庫)
(2005/01)
西澤 保彦

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Edit / 2009.02.19 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
スコッチ・ゲーム
カテゴリ: 西澤保彦 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

 降りしきる雪の中、千帆は前を向いたまま手を伸ばし、千暁の手を探った。
 彼が獲得してくれた“自由”を、握りしめるために。


第四十回。
西澤保彦の『スコッチ・ゲーム』

読んでる途中で気付いたんだけど、これシリーズ物だったみたいで、シリーズ物は順番に読みたい私としては少しショックだった。
まあ知らなくても大丈夫な感じだったのでよかった。

内容としては、高校の女子寮で起こった連続殺人を解き明かす、といった感じだ。
犯人は、名前の件が確かに引っかかってたから、意外というわけではなかったけど、見抜けはしなかったな~。
あ~、なるほどって感じかな。

ただ、この作品の主題は事件部分というより、タカチの過去との決別と、所々にさりげなく描写されている、甘酸っぱいあれやこれやなんだろうと思う。
さりげなさ過ぎて読み飛ばしかけた。
やっぱりここらへんを楽しむためには、それまでのシリーズを読んどいたほうがよかったかな。
少し残念。



評価:B



スコッチ・ゲーム (角川文庫)スコッチ・ゲーム (角川文庫)
(2002/05)
西澤 保彦

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Edit / 2009.02.13 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
プロフィール

gaker

Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
もう家に本を置く場所がありません。

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2008 11/13(木)開設

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