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戦国妖狐 7
カテゴリ: 水上悟志 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

おれは人間になる


漫画感想第二十一回
水上悟志の『戦国妖狐』第7巻

前巻で千本妖狐と化し、行方知れずになった迅火から主人公交代。
第二部の主人公は千魔混沌の魔神の卵、千夜である。
少し意外。

前巻のラストからどう繋がったのかは不明だが、千夜は目覚めた時、記憶を失っていた。
そして真介と共に、闇と人が共に暮らす村で世話になっていた。
登場した新ヒロイン、月湖の言によると、千夜と真介は空から降ってきたらしい。
そして千夜が目覚めた夜、闇の盗賊団、百鬼夜行が村の子供たちをさらう。
そこに颯爽とと助けに現れた真介だが、酔っぱらっていて使い物にならない。

おれは子供が子供のままで居られるように
子供が戦わなくてもいいように来たんだ!!

そして真介の言葉で千夜は気付く。

なるほど
つまり
おれには戦う力がある

そして圧倒的な力で、百鬼夜行を蹴散らす。
ここら辺のくだりは熱くて好きだ。
百体(多分)の百鬼夜行とその身に千体の闇を宿す千夜。

確かに多勢に無勢!!
百対千だからな
千夜!! 我らの王よ!!

こういうの好きだ。
そして必殺技である。
mini_CIMG1767.jpg
うん、熱いな。

そして翌日、村を正気を失った土地神、狂い神が襲う。
狂い神の目的は千怪の宝玉、つまりは千夜のようだ。
しかも、彼が正気を失ったのは、例の五人組のせいらしい。
つまりは、五人組が千夜を狙っている?
この辺はまだ謎である。
その狂い神との闘いの最中、千夜は吹き飛ばされた拍子に月湖の父親に接触。
月湖の父親は命を落とす。
その後千鬼夜行の連発で狂い神を倒した千夜だが、一発目の弾かれた千鬼夜行の矢で村はボロボロになってしまう。

そして、これ以上村に居たら、また同じようなことが起こると感じた真介と千夜は村を出て旅立つ。
ところが村を出た途端……。
mini_CIMG1768.jpg
こうして月湖が強引に旅についてくることとなった。
その夜、千夜は自分の中の千体の闇に対して、もう戦わないことを宣言する。
そして、謎のマスコット的な闇、なうが旅に同行することとなる。
その後、再登場した八本松剣鬼に襲われたりはするが、荒吹を使いこなせるようになった真介の敵ではなく、平穏な道中が少しだけ続く。
真介とは会わなかったが、たまも少しだけ姿を見せる。
また、千夜は真介と月湖の前で改めて、もう戦わないこと、人間になりたいということを宣言する。
この辺はあれか、妖怪人間ベムに対するオマージュか。
千夜はまさに妖怪人間だし。
だが千夜の中の千体は否定的だった。

なれるわけがない
酒を
米と水に分けられぬように


穏やかな道中は長く続かない。
京都へ旅を続ける一同の前に突然現れた黒龍ムド。
mini_CIMG1769.jpg
やはり龍というのは闇の中でも別格のようで、圧倒的な力を見せつける。
さて、ムドの力はどの程度のものなのだろうか。
千夜が本気で戦えば勝負になる程度なのか。
まさか神雲より強いということはないだろうが。
というか土地神をも倒した千夜より強いのか。
あの狂い神がどの程度の強さだったのかは分からないが、神というくらいである。
それなり以上の強さだったはずだろう。
それと、ムドは龍そのものなのか、霊力改造人間なのか。
多分前者っぽい。
どちらにせよ、千夜は戦う気はないし、中の千体も、龍に怯えて力を使えない。
千体が過剰に龍に怯えるのは、神雲の力をよく知っているからか。
戦わない千夜の代わりに飛び出した月湖が、実は水の土地神だったなうと共に善戦する。
mini_CIMG1770.jpg
ムドに刃を突き立てるが、傷一つ負わす事もできず、月湖はムドにさらわれて7巻は幕である。

ヒロインがいて、ライバルがいて、人間になるという目標もある。
なるほど、作者の言うとおり、少年漫画らしい構成となっている。
そして相変わらず展開が早くていい。
新章に突入したのにのんびりしない。
中だるみ一切なし。
スピード感がある。
そして非常に続きが気になる引きだ。
最後にたまらしき人物も出てきたし。


評価:AA+


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Edit / 2011.10.04 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
君に届け 14
カテゴリ: 椎名軽穂 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

……心臓……はれつする?


漫画感想第十九回
椎名軽穂の『君に届け』第14巻

修学旅行編である。
本筋も進めつつ、脇のキャラクターたちにもスポットが当たっていた巻だった。
特に脇の方は結構いろいろ進展やなんやかんやがあってよかった。

さて、まずは本筋の方だが、少女漫画、というか恋愛を扱った漫画において(特に学生ならなおさら)キスというのは、告白の次に来る山場だろう。
爽子と風早はまだこのイベントを済ませていないのだが、この巻においてついに……?

……目
つぶって


mini_CIMG1764.jpg
この二人して目をぎゅーっとつぶってる感じ!
初々しい!
たまらん!!
しかし二人の初キスは、やのちんがたまたま通りかかったことで未遂に終わる。
珍しく空気を読まないやのちんである。

そしてそのやのちんだが……切ない。
前巻でぽっと出野の茂木に告白されて付き合うことになった訳なのだがキスをしても、二人で会ったりしてもどうもしっくりこないご様子のやのちん。
そして茂木は茂木で、真面目ぶったツラして一発かましたかっただけのようで、しかもそれがやのちんにばれ、二人は早々と別れることになる。
まあ男子高校生なんだし、風早より健康的といえば健康的ではある。
本人に聞かれたのは馬鹿だが。

普段のやのちんなら、くだらない男に引っかかったなー、くらいで終わるのだろうが、今回は少し違ったようである。
爽子やちづの恋する姿、爽子が風早に愛されてる様子を見て、自分もそうなれたらと思っていたやのちん。
ピンやケントに今まで好きになった人はいるかと聞き、いると答えられ、落ち込んでみたりする。
特にケントに聞いたときは、別れた直後だったこともあり、涙を流しながら心情を少しだけ吐露する。

自分からすきになったことない
「すきだから」つきあったことなんてない


mini_CIMG1765.jpg

あんなに一生懸命告白したりされたりしてるのを見てたら
あたしも
なんだがあたしもそうなんじゃないかって
もしかしたらあんなふうに一生懸命告白してくれたんじゃないかって
もしかして大好きになるんじゃないかって
そう思ったのよ

そして強がるやのちんをケントは何も言わず優しく抱きしめる。
いい男すぎるだろ。

最後に龍とちづだが、龍が違うクラスの女子に告白されたと知り、もやもやするちづ。
そのことを龍が話してくれなかったこと、龍に好きな人がいることも知らなかったことがご不満な様子……って、あれ?
龍一回告ってなかったか?
すきだよって。
そしたらちづは知ってるって。
あれはつまり「幼馴染」としてのすきだとちづは思ってたってことか?
あきれるほど鈍い。

しかし、自由行動の際、ジョーがどこかに消えた時に龍が今度こそかました。

…うれしかったんだよ
千鶴が
ちょっとでも俺のすきな奴を気にしてんのが
……うれしかったんだよ


mini_CIMG1766.jpg
龍が攻めきった。
しかし千鶴の反応は、龍をそんなふうに見たことはないとのこと。
いやいや嘘を吐け。
あのリアクションはもう完全好きじゃん龍のこと。

ともあれ、爽子、やのちん、ちづの三人にそれぞれ動きがあったこの巻は面白かった。
いやまあこの巻も、か。

それぞれの
新しい季節がきます

しかし続きが気になる。
早く読みたい。


評価:AAA


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Edit / 2011.10.01 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
戦国妖狐 6
カテゴリ: 水上悟志 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

もう人の身に戻れなくとも
おれがずっと傍らに居る


漫画感想第十九回
水上悟志の『戦国妖狐』第6巻

第一部完である。
まずバリーと真介の戦いに決着がつく。
ここにきて荒吹の人格に変化が訪れる。
血を欲するだけの人格だったのが何か悟ったようになる。

世俗など乱世も太平も
天の下には斉しく只地


後の迅火の言によれば荒吹は闇となったらしい。
さあ、決着だ。

天地割り!!!


mini_CIMG1754.jpg
凡人真介の唯一の特技。
格好いい。
その後真介との殴り合いの末、体を形どる霊力を失ったバリーは力尽きる。

そして、道錬の敗北を知った野禅は泰山を動かすことにする。
これがその泰山の完全状態とそれを張り倒すためにやってきた山の神のお山だ。
mini_CIMG1756.jpg
スケールがでかい(笑)
左下の迅火たちがちっちゃい。

そして山の木々をミサイルのように打ちだす。
mini_CIMG1757.jpg
もう目茶苦茶だ。
だがそれが面白い。

りんずが伸びた泰山の上にいることによって追撃ができなくなった山の神。
これによって膠着状態が生まれ、七尾の迅火と九尾の野禅の戦いが始まる。
当然九尾の野禅の方が力は強く、苦戦する迅火。
その実力差を埋めるため迅火は驚くべき手段に出る。
mini_CIMG1758.jpg
泰山の肉ごと霊力を喰らい、光の尾、天上と闇の尾、奈落を生やした迅火はついに九尾となる。
mini_CIMG1760.jpg
しかしその代償として迅火は正気と狂気の狭間に立つことになる。
そしてそれを野禅へ利用される。
幻術でたまを自らの手で殺した様を見せられた迅火は狂気へと落ちる。
だが、野禅の隙を突き、真介が一太刀浴びせることに成功する。
mini_CIMG1761.jpg

一方迅火の霊力の上昇はとどまるところを知らなかった。
変化が急すぎたのと、正気を失ったのとで土地の精気を喰らうスピードに歯止めが利かなくなっているのだ。
そして迅火は九尾をはるかに超える神獣、神話殺しの千本妖狐へと変貌を遂げる。
mini_CIMG1763.jpg

可哀想に
もう彼らの旅に
一件落着やめでたしめでたしはない


またたまも、迅火の霊力が逆流し強い霊力を得る。
それで迅火の元に向かうが、たまの言葉も届かない。
迅火の正気の部分の必死の叫びでたまを殺すのは避けた。
そして――

覚えているか?
ここに来る前言ったこと
闇になれたら夫婦になろうと
嬉しかった
いいぞ
約束通り夫婦になろう



しかし、りんずの魂寄せでたまは迅火と引き離される。
そしてその後謎の五人組がした何かによって、迅火は姿をくらませる。
たまは行方の分からない迅火を探して一人旅へ出る。

迅火はいずれすべてを滅す危険な存在になった。
正気に戻すにせよ倒すにせよ、あの五人組を含めてまともに対峙できるものが必要となる。
そしてそれに一番近いのは千魔混沌の魔神の卵、千夜だと山の神は言う。
ここで第一部完となる。

いやあ、何がいいって展開が早いのがいい。
変な引き延ばしがなく、一ページの濃さがすごい。
水上作品の特徴か。
ともすれば唐突な展開に感じてしまうかもしてないがそうはさせていない。
さすが『惑星のさみだれ』を見事完結させた手腕だ。
そして主人公がラスボス。
熱い。
さみだれはヒロインがラスボスだったな。
作者はこういう展開が好きなのだろうか。
私は好きだ。

ところで、千本妖狐と化した迅火はもう山の神でもどうにもできないレベルまで達してしまったのだろうか。
それとも山の神は自らが関わるつもりはないということだろうか。
どっちだろう。

迅火とたまの出会いを描いた読み切りも収録されている。
にしても、四尾の妖狐なのに、やっぱ戦う力はないんだな。
くずのははどうなんだろう。
作者のいう矛盾とは迅火が山戸家の息子であるということを知らなかった辺りのくだりだろうか。
多分そうだろう。


評価:AA+


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Edit / 2011.03.21 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
君に届け 13
カテゴリ: 椎名軽穂 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

…うん
ちょっと……
肩貸してよ


漫画感想第十八回
椎名軽穂の『君に届け』第13巻

また例によって顔が緩んでしょうがない。
人前では読めない漫画だ。

夏休みの補習、講習の後、海へと出かけた一行。
爽子も自己主張するようになってきたな~。
いいことだ。
そしてケントが切なくてやのちんがいい女だ。
mini_CIMG1746.jpg
初登場時はウザいとか思ってごめんよ。
何だよ、いい男じゃないか。
風早の方がよっぽどウザいよ。
でもこの巻の風早はまあ良かった。

ナンパの男を腕相撲で十人抜きするちづがあほでいい。
そんで龍も切ないな。
mini_CIMG1747.jpg
でも全く脈なしでもなさそう、いやないのか?
少しちづの気持ちに変化はあったかも。

そして前巻で風早が黒沼家を訪れたが、今回は逆に爽子が風早家を訪れる。
風早母は何か雑で元気な人だ。
風早父は意外にも頑固親父だった。
弟はまあこれは予想通り生意気。

それで、風早の部屋でニヤニヤタイム。
手も触れていないのにこんなにニヤニヤさせられるんだからすごい。
mini_CIMG1748.jpg
駄目じゃねーよへたれ。
そしてこれだ。
mini_CIMG1749.jpg
もうね、爽子がね、可愛すぎる。
駄目だわもう。
名前で呼び合っただけでこの赤面。
あーもう。

それから修学旅行編スタートだ。
ちょっと龍を意識し始めたちづ。
この二人も上手くいくといいな~。
そしてついにやのちんにも彼氏が。
mini_CIMG1750.jpg
正統派イケメンである。
しかしこの茂木君。
すぐにふられる予感がビンビンする。
上手くいかないんだろうなあ。
かわいそうに。
個人的にはやのちんはケントとくっついてもいい気がしてきた。
ピンはなぁ……。

mini_CIMG1751.jpg
この爽子が可愛い。

後、全編にわたってだが、やのちんやケントの、風早いじりが好き。
ほら、風早ウザいから。
胸がすく思いだ。

今巻も面白かった。
相変わらずのニヤニヤっぷりだ。
もうね、終わらなくていいよ。
ずっとニヤニヤさせて下さい。


評価:AA+


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惑星のさみだれ 10 ――全部 きみのためにある――
カテゴリ: 水上悟志 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

ぼくもこの惑星も
全部きみのためにある


漫画感想第十七回。
『惑星のさみだれ』第10巻
惑星をめぐる物語、堂々完結。
ネタバレ全開なのでご注意を。

とうとう終わってしまった。
でも、これ以上の完結はない。
そう思わせてくれる最終巻だった。

前巻でとうとうアニムスを倒した獣の騎士団。
ここにきて明らかになる衝撃の事実。
師匠こと秋谷稲近はアニムスが転生した人物だったのだ。
そうなるとあの台詞の重みも断然違ってくる。

私達は人間だ
…人間なのだよ

これは本人からの言葉だったのだ。
いやー、これにはびっくりだった。

そして本当の最終決戦が始まる。

はい獣の騎士団の皆
ちゅうもーく


mini_CIMG1727.jpg
惑星を砕くもの、魔王さみだれ。
そしてさみだれを止めようとした幻獣の騎士二人の前に立ちふさがる魔王の騎士夕日。
mini_CIMG1728.jpg
三日月はアニムス戦のダメージで立ち上がれない。
幻獣の騎士にハナコを加え、三対一となるが、夕日の掌握領域、天の庭<バビロン>の前に屈する三人。
白道さんなんか、きんちゃく袋にされていた。
イジメかっこ悪い。

しかし、祖父を許し、世界を愛せるようになった夕日が本当にまだ地球の破壊を望んでいるのだろうか。
答えはもちろん、否だ。
mini_CIMG1729.jpg
そしてそのことをさみだれもわかっていた。

知っとったよゆーくん
こうなるって
だって
ゆーくんはずっと
あたしのヒーローやったから

さみだれの内面が描かれるのは多分これが初めてだ。
太郎の死に涙を流せるさみだれが、本当に地球の破壊を望んでいるのか。
その疑問にも答えが出る。
本当は皆といきたかったのだ。
mini_CIMG1731.jpg

止まれ時間
止まれ!
止まって!! お願い!!
知ってたのに
知ってたのに何で今更 あたし

しかしいちいちさみだれの表情が切ない。
mini_CIMG1730.jpg



力を求め、方天戟を手にした夕日。
すると……。

超能力は適当でデタラメ
望み確信すれば
運命は答える


mini_CIMG1732.jpg
こうして黒龍の騎士の力を得た夕日は改めてさみだれを止めるべく戦う。

刹那の生を実感することが全てだった子供の頃のさみだれ。
しかし、さみだれは、幸福を知ってしまった。
世界を愛すだけでなく、世界も自分を愛してくれることを知った。
はじめて流れる日々を惜しむようになり、病の存在を思い出すことが増えた。
行けども引けども無。
mini_CIMG1733.jpg
もうさみだれには自分を止めることができなかった。
だから夕日が、止めなくてはならないのだ。
だが、天の庭も通じず、黒龍の力をもってしてもさみだれを止めることができなかった。
彼女は強くなりすぎたのだ。

夕日でも自分を止められないことを悟ったさみだれは空に昇る。
掌握領域を使い、必死に跳び上がる夕日だがさみだれには届かない。
その時、獣の騎士団全員の掌握領域が夕日をさらなる高みへ、さみだれの元へと押し上げる。
はっきり言ってここまで全てのシーンが熱くてたまらないのだが、その中でもこの辺りの熱さはもう異常だ。

時は止まらない
意思も変えられない
だから 全て 今日
終わらせる!!

君が好きだ
君を背負いたい
意思は変わらない
あの時から
ぼくが


mini_CIMG1734.jpg
そしてさみだれは夕日の手をとった。

ゆーくんあたし
ゆーくんが好き
この地球より
好き…


降りてきたさみだれを迎えるみんなの顔がまたいい。
mini_CIMG1735.jpg
そして…
mini_CIMG1736.jpg
避けられぬ別離が近づいてくる。
それぞれの相棒に別れを告げる面々。
中でも南雲とダンスの別れの場面が渋くていい。
多くは語らず、だ。
しかし、ノイとムーだけ相棒の元から離れない。
そう、本当のラストバトルは、夕日対三日月のライバル同士の決闘だったのだ。
今さらながら、頭の傷が二人に左右対称についていたりして、細かいところまでこだわりを感じる。
そして地味にムーが神鳥<フレスベルグ>になってるし。
夕日がフェイントに弱いってのも伏線だったんだなと改めて思う。
そして戦いの中でノイとムーもいってしまう。
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アニマとさみだれの別れもいい。

…未来は…
未来は決まっていない
お前が決めろ

できる…かな


mini_CIMG1737.jpg

そして、時間軸は一気に十年後に飛ぶ。
物語はとうとうエピローグだ。
獣の騎士団のそれぞれの十年後が明らかになる。
ここまできっちり描いてくれる漫画はそうない。
読者としては非常にありがたい。
中でもあの人とあの人がくっついたのが意外すぎた。
これに関しては全く伏線がなかったはずだ。
そして肝心のさみだれだ。
さみだれは八年の闘病生活の後、彼女の母親による最後の手術を受けた。
それは見事成功した訳だが、その際の夫妻のやり取りがいい。
mini_CIMG1739.jpg
これはこの作品のテーマの一つだろう。
そして二年間のフランスでの療養の後今に至る。
mini_CIMG1740.jpg
相変わらずのようだ。

惑星を砕く物語は終わっても、彼らの人生は続いていく。
そういう希望に満ちあふれたラストだった。
素晴らしい、完璧なまでのハッピーエンド。
三巻あたりから盛り上がり始め、六巻でピークを迎えたこの物語はそのままピークをラストまで維持し続けた。
中だるみも引き延ばしもない、終わるべき時に終わったまさに大傑作だ。
ただ、裏表紙の新感覚ご近所ストーリーというのだけはいただけない。
全然違うではないか(笑)

本当に面白い作品だった。
これだけの作品はそうそうない。
出会えてよかったと素直に思う。



評価:AAA


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Edit / 2010.12.04 / Comment: 0 / TrackBack: 0 / PageTop↑
プロフィール

gaker

Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
もう家に本を置く場所がありません。

リンクもトラックバックも昔の記事へのコメントも全部大歓迎です。

2008 11/13(木)開設

評価基準
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B:面白い
C:暇つぶしには
D:ん~、微妙
E:読み進めるのが苦痛
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