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夜のピクニック
カテゴリ: 恩田陸 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

 みんなで、夜歩く。ただそれだけことがどうしてこんなに特別なんだろう。



第十七回。
恩田陸の、代表作と言っていいのかな。
映画化され、本屋大賞も受賞した『夜のピクニック』をやっと読んだ。
これは、すごい。
たまらない。

刺激的などんでん返しがあるわけではない。
物語は淡々と進み、静かに終わります。
その静けさがとても心地いい。

いいな~。本当にいい。
中心となる人物達の心情描写が非常にきめ細やかで、すんなりと物語に入り込める。
頑なで意固地でひねくれていて、それでこその青春だよな~。
少し特殊な状況で、少し大人びてはいるものの、当たり前の高校生達の悩み。
自分にもこんな時があったと、きっと誰もが思える。

美和子の人物造形が好き。
やさしくて、それでいて意外と潔癖で、そっと背中を押してくれる。
高校の頃の友人に似ている。
彼女は今どうしてるだろう。
久しぶりに連絡を取ってみようかな。
後半は出番がないけど、千秋も、いい子だな~。

大人びている、と書いたが、実際はそうでもないのだろうと思う。
子どもは大人が考えているよりずっと大人だ。
私たちはその事を知っていたはずなのに、大人になるにつれて忘れていく。
本当はあの頃と大して変わっちゃいないのにね。

いや、本当に色々思い出して切なくなってしまった。
もう戻れないからこんなにも切ないんだな~。
青春小説と言う括りがこんなにぴったりと当てはまる作品も案外少ないんじゃないだろうか。
高校生だった頃に、これを読んだらどう思っただろうか。

終わり方もいい。
いい意味で続きが気にならない数少ない作品なんじゃないかと思う。
この物語はここで終わりで、これ以上は蛇足でしかない。
語られるべきことは全てきちんと語られていて、満足感がある。
凄い完成度が高いな~。



評価:AA+



夜のピクニック (新潮文庫)夜のピクニック (新潮文庫)
(2006/09)
恩田 陸

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Edit / 2008.12.19 / Comment: 2 / TrackBack: 1 / PageTop↑
図書室の海
カテゴリ: 恩田陸 / テーマ: 感想 / ジャンル: 小説・文学

第十六回。
恩田陸の短編集『図書室の海』
十篇が収録されていますが、そのうち四篇が予告編であったり、外伝的な位置づけだったりする。
好きなものだけ取り上げる。

「春よ、こい」

これが一番好き。
この手の繰り返しの話が好きと言うのもあるんだけど、それ以上に雰囲気がいい。
淡々としていながらどこか暖かい。
読後感もいい。

「茶色の小瓶」

ホラー。
完全に騙されるのも好きだけど、この作品のように少しずつ不安を煽る方法も好き。
ホラーに多いかな。

「ピクニックの準備」

かの有名な『夜のピクニック』の予告編。
これが一番の目当てだったんだけど。
本当にただの予告編で、ちょっとがっかり。

「国境の南」

これは結構好き。
ありがちな話ではあるんだけど、調理が上手い。
最後の方の流れとかぞくぞくする。

「図書室の海」

これだけは元となる長編を読んでいた。
でもちょっと忘れちゃってるな~。
自分は主人公にはなれないっていう、あの感慨は結構誰もが感じたことがあるんちゃうかな。

「ノスタルジア」はよくわからなかった。

これでやっと『夜のピクニック』が読める。



評価:A-



図書室の海 (新潮文庫)図書室の海 (新潮文庫)
(2005/06)
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Edit / 2008.12.17 / Comment: 4 / TrackBack: 1 / PageTop↑
プロフィール

gaker

Author:gaker
福井晴敏と本多孝好が好きです。大好きです。
もう家に本を置く場所がありません。

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2008 11/13(木)開設

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